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Withコロナが進む欧州、オミクロンに関心はない?「インフルエンザのような感覚」という声も

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 新型コロナの変異株「オミクロン株」が見つかって以降、日本はより警戒を強めているが、ヨーロッパ各国の人々の反応は日本と異なるようだ。日本と同じようにヨーロッパのほとんどの国でオミクロン株に関する情報が報道されているが、ヨーロッパの多くの国の人々はそこまで警戒していない。スペイン在住のスペイン人男性は、株が変異することは前から分かっていたため「はやる時ははやる」という心構えでいるそうだ。ドイツ在住のドイツ人男性も「もう収束は時間しか解決できない」と明かし、必要以上に警戒すれば心が疲れ、楽しく人生を送ることができないと前向きに捉える。

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 そのため、日常の経済活動はすでにコロナ禍前に戻ったと言っても過言ではない。イギリスでは一旦、解除をしたマスクの義務づけを再び強化し、ドイツやフランスなど多くの国ではレストランや映画館などを利用する際、ワクチンパスと呼ばれるワクチン接種証明書やコロナの陰性証明書が必要になるという規制はあるものの、レストランは人でにぎわい、ワクチン接種が必要などのルールを取り入れながら小中規模のイベントは開催されている。

 日用品の買い物も、コロナ禍当初は週に1、2回まとめ買いをして人との接触を極力避ける人がほとんどだったが、今はほとんどの人がコロナ禍前のように買い物をしているようだ。ドイツに住むイギリス人は「自分が住んでいるドイツでも母国のイギリスでも、コロナに振り回されて買い物を控えようと考える人はほぼいないと思う。コロナ禍前のように毎日買い物に行く人もいる」と話す。また人と会う際は、集まることができる人数のルールなどに従う必要があるものの「人と会うことに抵抗はなくコロナ禍前のように普通に人と会っている。コロナ禍当初は友人同士でも気を遣って誘うこと自体、互いにしていなかったが、今はそれもなく外食も友人らと普通にする」と明かしていた。

 旅行への警戒心もあまりなく、今年の夏頃にバカンスを再開する人が出始めて以降、もう大丈夫だと安心したのか、コロナ禍前のように休暇の計画を立てる人が増え始めた。ドイツに住むドイツ人の女性は「もうコロナはインフルエンザの感覚でいる人が多い」と明かし、人々の外出の頻度はコロナ禍前とほぼ変わらないのではないかと話していた。

 とはいえ、感染症対策ができていないわけではない。

 ヨーロッパではコロナ禍前まで、マスクは医療従事者がつけるものという感覚で、人生でマスクをつけたことがないという人も珍しくなかった。だが今は何の違和感もなく、マスクが義務化されている室内や電車、バスなどではマスクをしている。さらに家庭でコロナの簡易検査キットを備えることは常識になっていて、少しでも体調が悪ければすぐに調べるような流れが通常になりつつあるのだ。例えばドイツでは州によって異なるが、幼稚園や保育園でも週に2回ほどの間隔でコロナテストを必須にしているところが多く、幼い園児も自宅で簡易検査をしてから幼稚園や保育園に通う。ただ、オミクロン株が出現してから特に警戒を強めたという様子はなく、これまで通りの対策を続けているようだ。

 在独日本人は家庭用簡易検査で対策を施し「人にうつさないという意識は高い」と話す。一方で、「コロナ対策は検査キットに頼っている面が大きい」と明かし、「陰性なら問題ないと、少しのかぜでも人が多くいる場所に出向く人は一定数いる。コロナでなくても結果的に人々の免疫力を下げることにつながりそう」と心配する。

 いくつかの制約はあるものの、ヨーロッパではすでにコロナ禍前のような生活が戻りつつあるようだ。

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