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ロシア、ミサイルで衛星破壊実験 国際宇宙ステーションが一時的な危機に

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 ロシアが「危険で無責任な」ミサイル実験を行い、国際宇宙ステーション(ISS)に搭乗する乗組員を危険にさらしたとして15日、アメリカが非難する声明を発表し注目を集めている。

 アメリカ国務省のネッド・プライス報道官はブリーフィングで「本日未明、ロシア連邦は無謀にも自国の衛星1基に対し、直接昇降式の対衛星ミサイルの破壊的な衛星実験を行った。この実験により、これまでに1500個以上の追跡可能な軌道上の破片と、数十万個の小さな軌道上の破片が発生し、現在すべての国の利益を脅かしている」と述べている。

 今回、対衛星ミサイルの標的となったと思われる衛星はロシアの人工衛星Kosmos-1408とみられている。こちらは1982年に打ち上げられたスパイ衛星で、重さは1トン以上あり、何年も前に機能を停止していた。スペースデブリ追跡会社のレオラボ社によると、ニュージーランドのレーダー施設が長い間使われていなかった人工衛星があったはずの場所に複数の物体を検出したとのこと。

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 NASAによれば、破壊された衛星の破片はISSの近くを通過することが判明したため、地球からISSに連絡して就寝中の宇宙飛行士を起こし、各実験棟へ通じるハッチを閉じさせた。結果として宇宙飛行士は接続されている宇宙船内に、2時間にわたって避難する結果になった。なお、その後の観測によって衛星の破片はISSの軌道から離れたため、安全性が確認されたとみられている。

 しかしプライス報道官は、これで完全に危険が去ったわけではないと語る。

 「今回の実験は、国際宇宙ステーションに滞在する宇宙飛行士だけでなく、その他の有人宇宙飛行の活動に対するリスクを大幅に高めるものです。ロシアの危険で無責任な行動は、宇宙空間の長期的な持続可能性を危うくするものであり、宇宙の兵器化に反対するロシアの主張が偽善的であることを明確に示している」とし、「アメリカは同盟国と協力して、彼らの無責任な行為に対応していく」と述べている。

 今後、具体的にどのような対応をとるかについては言及を避けているが、このような危険を伴う実験等の「活動を許容しない」立場を明確にしていくと示した。

 なお、アメリカ宇宙軍によるとロシアは昨年4月、12月にも同様のミサイル実験を行っており、ロシア当局に複数回警告を行っていたとのこと。

 今回の声明に対し、ロシアの宇宙機関であるロスコスモスは今回の事態を重くみておらず、TwitterでISSの現状を伝えるを程度で終わっている。

山口敏太郎
作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。
YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中

参考記事
Russian anti-satellite missile test draws condemnation(BBC News)より
https://www.bbc.com/news/science-environment-59299101?s=09
ロシア、ミサイルで衛星破壊実験(共同通信)より
https://news.yahoo.co.jp/articles/ee1fb336efafdffec7975054a44d44dc391e8f5f

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