報道によると、堂林は28日に一軍出場選手登録日数が国内FA権の資格取得条件である8年(1160日)に到達。本人は同日のDeNA戦後に「3年目に我慢して使っていただいた野村(謙二郎氏/元広島監督)さんをはじめ、使っていただいた監督、首脳陣の方に感謝しています」と語ったことが伝えられたが、今オフの権利行使の有無については不明となっている。
今季の堂林は開幕直後は一塁、もしくは三塁でのスタメン起用が主だったものの、打率が2割台を切るなど不振にあえぎ、6月下旬に登録抹消されたまま前半戦が終了。後半戦スタート直後に一軍に復帰して以降は一塁に23歳・坂倉将吾、三塁に20歳・林晃汰と若手が台頭した影響で代打・守備固めの起用が中心となっており、成績も27日終了時点で「.194・0本・5打点」と打率1割台から抜け出せてい
ない。
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堂林のFA権取得報道を受け、ネット上には「控えが続いてる中で取得か、これはFA宣言されても文句は言えないな」、「去年は活躍したし人的補償もいらないし、復活を見込んで手を挙げる球団はそれなりにありそう」、「来年ポジション奪い返せる保証も無いし、それなら自分を求めてくれる球団を探しに動くのでは」と今オフの権利行使を危惧する声が寄せられている。
一方、それ以上に「今の数字じゃどこも手を挙げない可能性あるのにわざわざ宣言するのか?」、「成績が成績だし、本人も権利行使にはなかなか踏み切れないんじゃないか」、「最悪木村みたいな展開になるリスクもあるから無難に残留だろ」と、権利行使には至らないのではと推測するコメントも複数挙がった。
「堂林は今季は打撃不振にあえいでいますが、昨季は『.279・14本・58打点』と一定の数字を残している選手。また、年俸は球団では上位11位以下の3600万円(推定)のため、FA移籍の際に人的補償が不要なCランク選手でもあります。そのため、若手に役割を奪われつつある環境から抜け出す意味も込めて権利行使に踏み切るのではとみているファンは少なからずいるようです。ただ、FAではいざふたを開けるとどの球団からも声がかからないという展開もなくはない上、元球団が宣言残留を認めなければ行き場がなくなる可能性もあります。広島では2015年オフにFA宣言した木村昇吾がどの球団からも話が来ず、球団も宣言残留を認めない方針だったため一時“セルフ戦力外”状態に陥ったケースが知られています(その後翌年2月に西武にテスト入団)が、こうしたリスクを覚悟してまで堂林が権利を行使することはないのではとみる声は多数挙がっています」(野球ライター)
打撃不振に加え年齢も中堅であることから、今オフに権利行使しても移籍先は見つからないのではという見方が強まっている堂林。FA権は行使しなければそのまま保持しておくことも可能だが、果たして本人はどのような決断を下すのだろうか。
文 / 柴田雅人