事案が発生したのは13日午後5時頃。紫波町の住民から「物置小屋にクマが侵入した」と通報があったのだ。小屋の中は激しく荒らされており、複数の足跡が発見された。また、物置に置かれた樽に入れていた梅酒がほとんどなくなっており、クマが飲んだものと見られている。住民に怪我などはなかった。
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現場は住宅街で、500メートル先には中学校もあるとのこと。また、付近の畑でも足跡が見つかっており、岩手県はクマが侵入できるスペースに果物や穀物を保管しないなどの対策を取るよう呼びかけている。
岩手県内では、クマの被害が深刻化している。2日には奥州市のコインランドリーにクマが現れ、店の窓ガラス2枚を破壊し、東の方向に逃げていった。目撃した人によると、体長は1メートルほどとのことで、人間が対峙した場合、生命が奪われる危険にさらされることは明らかだ。
また、5日には北上市の路上で79歳の男性が熊に襲われ、頭から血を流して付近にいた郵便局員に助けを求めるという事案も発生。幸い命に別状はなかったが、路上で突然クマが現れ襲われるという事態の恐怖は、筆舌に尽くしがたいものがある。
さらに、8日にも花巻市の住宅にクマ1頭が侵入し、居住していた88歳の女性に襲いかかり、右手に軽い怪我をさせた。人間の生活圏内に現れ、生命を脅かしている以上、放置することはできない。クマが来ないよう対策をするとともに、どのように共存していくのか、その在り方が問われている。