『バラバラ大作戦』は月~金曜日の深夜、ベテランから若手、それまで冠番組を持ったことのないタレントなどが20分間、毎日3本のレギュラー番組を担当。半年で1回、総選挙(バラバラ総選挙)を行いトップになった番組は特番化が約束されている。
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担当するスタッフも20~30代の若手が中心で、出演者やスタッフにとっても「登竜門」の意味合いが強い編成となっている。
現に第2回目の「バラバラ総選挙」は、まだテレビでの実績の少ない、日向坂46の齊藤京子と女性芸人のヒコロヒーがコンビを組んだダンス番組『キョコロヒー』が視聴者人気投票で1位を獲得しており、テレビ朝日が意図していた「若手の登竜門」の役割を十分果たしたと言ってもいい。
だが、その一方、予想外に跳ねなかった番組も多い。例えば2020年10月から翌年3月まで放送された『歌カツ! 〜歌うま中高生応援プロジェクト〜』はそのひとつだろう。
『歌カツ!』は司会を霜降り明星の粗品、テレ朝の弘中綾香アナウンサーが担当する音楽バラエティ番組で製作陣からの期待は高かったが、あまり話題にならず半年で放送が終了。そのほか半年終了組ではロバートの秋山竜次がおいしいパン屋を探訪する『秋山とパン』といった実験的な番組が放送されたが、マニアックすぎたのか視聴者の理解を得ることは難しかったようだ。
『秋山とパン』が不評だった一方、マニア向けの企画でも「当たり」はあり、テレ朝では久々のプロレス番組『新日ちゃん。』が「バラバラ大作戦」の一枠を使ってスタート。
選手たちの頑張りや愛嬌のある姿が好評を博し2021年10月以降も『新日ちゃんぴおん。』として継続予定である。
以上のように『バラバラ大作戦』は視聴者の声や反応がダイレクトに伝わり「番組単位で応援できる」というメリットがある。だが、その一方、不人気番組に関しては半年間しかチャンスがなく「せっかく面白くなってきたのに終わるのは残念」「シビアすぎる」といった声もあり、難しさもあるようだ。また、既にファンの数を持っているものが生き残っていく傾向があり、新たなファンを獲得して成長させる難しさも指摘されている。
2年目を迎えた『バラバラ大作戦』。この編成が定着するかは10月以降に分かってくるだろう。