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日本ハム・栗山監督は中田の残留を望んでいる? 意味深発言の裏にある温情、次期監督の意向も去就を左右か

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中田翔

 北海道日本ハムファイターズの栗山英樹監督が“謹慎中”の中田翔内野手について初めて言及した(8月16日)。球団が出場停止処分を発表したのは、8月11日。中田をチームリーダーに押し上げた“育ての親”である栗山監督がコメントを発するまで6日も要したわけだ。

 「誰が一番悪いのかと言ったら、監督である私自身」

 栗山監督も気持ちの整理がつかなかったのだろう。“中田擁護”の言葉が多く聞かれたが、意味シンな発言もしていた。

 「正直、このチーム(での復帰)は難しいと思っている」

 >>日本ハム・中田、セ・パ全チームから締め出される? 栗山監督が放出示唆も厳しい声「絶対どこも手を挙げない」<<

 額面通りに受け止めれば、日本ハム球団を退団だ。本人の反省が大前提だが、今後も現役生活を続けたいと思うのなら、移籍先を探すことになる。「暴行なのでイメージが悪い」とトレード移籍そのものを否定する声も聞かれたが、「退団の選択」には肯定的な見方もされていた。

 「事件前、『中田が首脳陣批判をしている』など“告げ口”をしていたOBもいました。だから、中田をよく思わないチーム関係者も増えていき…」(球界関係者)

 しかし、退団が肯定的に捉えられる理由はそれだけではない。

 「3年前のオフ、中田がフリーエージェント権を行使するか否かで去就が注目されました。行使せず、今日に至りましたが、どうも関西球団がラブコールを送っており、中田も興味を示していたみたいです。でも、18年の打撃成績が良くなかったのでラブコールもトーンダウンし、中田も動けなくなってしまいました」(前出・同)

 3年契約で合意し残留となったが、フロント幹部たちとの間に溝のようなものもできてしまったようだ。

 栗山監督は会見後半で「何か良い方法はないのか」と記者団に聞き直していた。

 「彼の人生にとって野球をやるべき」栗山監督が最後に言った言葉だ。

 現役続行を果たす現実的な選択として考えられるのは、チームメイト、首脳陣、そしてフロントや関係各所に謝罪し、チームに残るしかないだろう。

 「中田は繊細。そんなことをさせたら、精神的に落ち込んでしまう」(前出・球界関係者)

 出場停止を告げた最初の会見でも、気になる部分はある。球団社長は出場停止処分の期間を聞かれ、「具体的な期日は申し上げることはできない」と返していた。「無期限処分」とも解釈できるが、改めて確認したところ、トレーニング施設への出入りは許されているという。
中田は試されているのではないだろうか。

 二軍戦を含めた試合には出場させない。しかし、練習することは妨げない。現役を続けると思う気持ちがホンモノなら、「練習態度で示せ」と――。

 「来季の監督と中田の処遇について摺り合わせができていません。期限を定めなかったのは、その辺も影響しているので」(地元関係者)

 稲葉篤紀氏の指揮官就任は既定路線とされている。しかし、「2023年の新球場移転に新監督就任を合わせる」との情報もないわけではない。栗山監督の言った「何か良い方法はないのか」は、記者団への逆質問ではなく、球団幹部に向けられたものなのかもしれない。(スポーツライター・飯山満)

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