今大会、追加種目として初実施された同競技は、階段や手すりをモチーフにしたコースを舞台に自由演技の「ラン」を2本、一発技の「ベストトリック」を5本行い、このうち高得点の4本の合計点数で順位が決まる競技。7月25日の男子ストリートでは堀米雄斗が金メダルを獲得したため、女子部門での金メダル獲得にも期待が高まっていた。
西矢は13歳という年齢ながら、6月の世界選手権で2位に輝くなど実績を持っていた選手。7月26日の午前中に行われた予選を全体2位で突破すると、同日午後の決勝では全8名の中で唯一、ベストトリックの1、2本目で「0.00」を続けてしまったものの、3~5本目は一転してただ1人3連続成功と挽回。合計点「15.26点」で逆転での金メダルをたぐり寄せた。
これまで元競泳選手・岩崎恭子さんが保持していた日本人の五輪金メダル獲得最年少記録(14歳6日)を塗り替える歴史的快挙を成し遂げた西矢の活躍に、ネット上には祝福や驚きの声が数多く寄せられた。一方、「五輪後に嫌がらせに苦しめられた岩崎さんみたいにはならないでほしい」、「岩崎さんみたいに恨みや妬みをぶつけられるようなことが無ければいいけど…」と、西矢の今後を案じるコメントも複数挙がった。
「西矢の前に史上最年少記録を保持していた岩崎さんは、1992年バルセロナ五輪・競泳女子200メートル平泳ぎで金メダルを獲得し同記録を樹立。この快挙はレース直後のインタビューで口にした『今まで生きてた中で、一番幸せです』という言葉とともに広く伝えられました。ただ、またたく間に知名度を高めた影響からか、帰国後は面識のない人たちからストーカーまがいの行為をされたり、自宅にかみそりの刃を送り付けられたりといった嫌がらせが頻発するようになったと本人が過去に明かしています。また、『今まで生きてた中で~』発言に対し『たかが14年しか生きてないくせに』などといった誹謗中傷を直接言われることもしばしばだったといい、一時は金メダルを獲ったことを後悔するぐらい追い込まれていたそうです」(スポーツライター)
このような嫌がらせを常に受け続けてきた岩崎さんは、五輪後から2年間ほどの記憶が解離性健忘(極度のストレスにより過去の記憶を思い出せなくなる障害)によりほとんど失われていると過去にインタビューなどで明かしている。また、競技では1996年のアトランタ五輪には出場したものの、その2年後の1998年に20歳の若さで引退。金メダル獲得後の騒動がその後の人生に暗い影を落としている。なお、引退後の岩崎さんはスイミングアドバイザーやスポーツコメンテーターとして活動している一方、2018年11月には夫との離婚協議中に別の男性と不倫関係にあったことが一部週刊誌に報じられ世間を騒がせている。
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今回の西矢の快挙についてネット上に寄せられている声は現在のところ祝福がほとんどで、難癖やいわれのない誹謗中傷はほとんど見られない。ただ、前記録保持者の岩崎さんが壮絶な体験に苦しめられたため、西矢も今後同じ目に遭いはしないかと心配しているファンは少なくないようだ。
文 / 柴田雅人