例えば金銭面について、自宅マンションの家賃は6対4で安藤が多く支払っていたことや、生活費が折半だったこと、安藤が食事を作るときには夫に食費を請求していたことなどが報じられている。これらについて、「売れっ子なのに地に足ついた金銭感覚でむしろ好感」「芸人なんて明日どうなるかわからない世界だから倹約して当たり前」「折半なら当然では」という声があり、金銭面では総合的に「金目当てで結婚したのか?」という疑いを持つ見方も少なくなかった。
>>年下夫の夫婦は不満が溜まりやすい? 離婚に至ってしまう理由とは<<
束縛に関して、夫が出掛ける時は「誰と、どこへ、何時まで」と報告し、その友達の電話番号を教えるルールがあったというが、それについては、「夫が誰とどこに出かけるかは普通に気になるけどね」「それを窮屈に思っていたってことは逆にやましいことがあったのでは?」といった疑問も。また、婚姻期間中はほぼコロナ禍であったことから、「東京住みで芸人と介護士の夫婦だったら当たり前じゃない?」という意見はもっともだ。
同じく束縛に関して、夫が車で出掛けて帰宅するとドライブレコーダーの履歴をチェックしていたことについても、「何か怪しい事でもあったのでは?」と、夫の素行に問題があった可能性を指摘する見方が少なくない。2人はスピード婚だったこともあり、信頼関係は構築中の段階だったことも想定できる。
また、過去に元相方に対して昼夜問わず仕事の電話をしたり、元相方のアルバイトのシフトを把握してネタ合わせの時間を決めていたことについては、「お笑いに対する姿勢はプロ意識が高くていいと思う」「仕事にストイックでむしろ好印象」などの他、双方のお笑い芸人としての熱意の差を指摘する声が多かった。
いずれにしても、束縛しているとみられる側と束縛されていると感じている方では、感覚の差が大きいようだ。本人が当然と思っている行動でも、相手にとっては束縛と感じてしまうこともある。
例えば、もっと一緒にいたいという思いから、パートナーに「自分のために時間を作ってほしい」と話すと、相手は「自分との時間を優先しろ」と言われたように感じ、束縛と感じてギャップが生まれることがある。他にも、パートナーの友人に興味があってどんな人かを聞くと「浮気を疑われている」と思われたり、友人を紹介してほしいと言うと、「監視されている」と思われてしまうこともある。
また、恋しさが募るあまり何度も電話をしたり、頻繁にメールやLINEをしてしまうことはないだろうか。こうした場合、相手からの連絡の頻度に差が大きくなると、束縛と感じさせてしまう場合がある。また、パートナーの帰りが遅かったとき、心配して電話をすることは一見よくあることのように思える。しかし、これも束縛と思わせてしまう可能性がある。夕食の予定などの都合を確認するために必要あって電話で聞くことさえも、人によっては束縛に感じることがある。
ときには相手が趣味に没頭することについて、寂しさから、つい「そんなことよりも自分との時間を過ごしてほしい」と要求してしまうことはないだろうか。趣味の時間を大切にしている人にとって、自分の趣味を否定、または時間を制限されることは大きなストレスになるため、これもやはり束縛と思われてしまうケースの一つだ。
意図せず「束縛されている」と思われる原因として、コミュニケーションの問題もある。例えば、相手の価値観や考え方をないがしろにして一方的に「ああしてほしい、こうしてほしい」と要求を押し付けたり、質問や連絡の目的を話さないと、その真意を理解してもらえず、ただ束縛されているという感覚だけが強くなってしまう。
夫婦や恋人関係ではなるべく対等な関係性であるほうが長続きしやすい。そのためには、どちらの価値観も互いに尊重されるべきであり、意見が割れたときは双方が譲歩して調整できることが理想といえる。
文:心理カウンセラー 吉田明日香