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ロッテ・佐々木、剛速球を捨てて変化球投手に変貌? 過去登板から配球が一変、井口監督は交代タイミングも計算か

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佐々木朗希

 「勉強になりました」。試合後の佐々木朗希投手は、ソフトバンク打線の猛威やその主軸打者たちの勝負強さについて、そんな感想を述べていた。

 去る6月24日の千葉ロッテ対福岡ソフトバク戦に佐々木が先発した。6回途中での降板となり、失点3。プロ初の黒星である。

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 「柳田(悠岐)との対戦は見応えがありました。6回の対決が特にそうでした。結果的には勝ち越し打を許してしまいましたが、初球から全てフォークボールを投げたり…」(プロ野球解説者)

 同日の最速は154キロ。足を高く挙げ、ゆったりとしたモーションで投げるので、数字以上に速く見える。その印象は変わらないが、同日の佐々木は過去3回とは違った。

 マウンドに上がる際の登場曲が、あいみょんの「今夜このまま」から、「愛を知るまでは」に変わったからか? 変化球が多かった。同点とされた後に迎えた柳田との勝負で“フォークボールを連投したシーン”では勝利への強い執着心も感じられた。

 しかし、こんな風にも解釈できる。変化球に頼りすぎていたとも――。

 その疑問をネット裏にいたライバル球団の関係者にぶつけてみた。

 「プロ初先発(5月16日)では、変化球の割合は30%台でした。初勝利を挙げた阪神戦では約65%がストレート。なのに、この日の佐々木は半分弱が変化球でした」

 2ストライク後にフォークボール、そんなピッチングだった。この日のスタメン捕手は、故障明けの田村龍弘。捕手が代わったことで配球の組み立ても見直されたようだが、それだけではなかった。

 「調子はイマイチでした。6回途中まで投げて、ストレートで空振りが取れたのは、1球だけ。変化球を多めにすることで田村は佐々木のストレートを狙い打ちされないよう、必死だったのでは?」

 偵察に訪れた先のライバル球団関係者のコメントだ。

 「回を重ねるごとにその変化球も見極められ、6回表に炎上したというわけです」(同)

 初回に柳田にソロアーチを浴びたが、その後は立ち直り、スコアボードにゼロを並べた。変化球に頼り切ったピッチングはロッテ首脳陣も、当然、「アブナイ」と思っていたはず。「100球メド」と井口資仁監督は交代の目安を語っていたが、5回を投げ終わったところで交代させる選択肢もあったはずだ。

 逆転を許してから「ピッチャー、交代」を告げたのは、佐々木に経験を積ませるためだろう。

 同日の主なピッチングスタイルは、直球でファールカウントを稼ぎ、最後は変化球というもの。佐々木はどんなピッチャーをめざしているのだろうか。ファンはストレートで相手バッターをねじ伏せるところ、ストレートで三振の山を積み上げていくピッチングが見たいと思っているはずだ。

 佐々木は捕手のサインに素直に頷き、ミットを目掛けて投げ込んでいく。初々しい光景ではあるが、サイン通りに投げているのは、まだ“自分”を持っていないからでもある。次回登板では剛速球が見たい。(スポーツライター・飯山満)

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