3日にサンフランシスコ・ジャイアンツ傘下マイナーを自由契約となり、10日に古巣の巨人に復帰した山口。同戦はNPB・巨人復帰後初となる一軍登板だったが、「5.2回1失点・被安打5」と試合を作り、2019年9月20日・DeNA戦以来となるNPBでの勝利をマークした。
問題となっているのは、試合後のヒーローインタビューでのコメント。インタビュアーから約2年ぶりとなるNPBでの登板の感想について聞かれた山口は、「もっとヤジが多いのかなと思ったんですけど、すごく温かい応援ありがとうございます」とコメント。厳しい声を浴びせられるという自身の予想とは違い、多くのファンが声援を送ってくれたと感謝を述べた。
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このコメントを受け、ネット上には「巨人ファンとしては楽しみでしか無かったんだけど、本人は色々言われるかもってビビってたのか」、「2年足らずでNPBに戻ってきたことにそれなりの負い目を感じてたことがうかがえる」、「黒星なら話は違っただろうが、まずまずのイニング投げて勝ってるから特に叩かれる要素は無いぞ」といった反応が多数寄せられている。
一方、「『ヤジが多いのかなと思った』って言葉は絶対DeNAファンに向けて言ってるだろ」、「ただでさえ負けてムカつくのに、お立ち台でも煽られてさらにイラっとする」、「昔ボロカス言われてたことを未だに根に持ってるのか?」と、DeNAファンからの否定的なコメントも複数見受けられた。
「山口はDeNA(2006-2016/2006-2011は横浜)、巨人(2017-2019,2021-)、トロント・ブルージェイズ(2020)、ジャイアンツ(2021/マイナー)という球歴を持つ投手ですが、先発・守護神としてプレーしたDeNA時代は投球に安定感を欠いていた(通算防御率3.29)こともあってか、登板時にしばしばヤジやブーイングを浴びせられるなどファンにあまり好かれていませんでした。山口自身もかなりのストレスを感じていたようで、2014年には円形脱毛症を発症していたことを明かしています。そのため、今回の山口のコメントを過去の気苦労を逆手に取った煽りなのではと捉えたDeNAファンも少なくないようです」(野球ライター)
二軍戦での登板などを経ずに一軍復帰戦に臨んだことから、戦前は「ぶっつけ本番で大丈夫なのか?」と不安の声も挙がっていた山口。この日の勝利は首脳陣やファン以上に、本人が一番安堵したのかもしれない。
文 / 柴田雅人