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DeNA・三浦監督、不調の石田にあえて投げさせた? 逆転負けは「自分の継投ミス」猛省の裏にあった思惑とは

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三浦大輔監督

 「初勝利」を飾ることができなかった。ともに“勝ち星ナシ”で迎えた東京ヤクルトとの一戦は(3月30日)、三浦大輔監督に投手継投の難しさを痛感させる結果となってしまった。同時点で勝ち星がないのは、セ・リーグでは横浜DeNAベイスターズだけだ。

 「3点リードで迎えた8回表に左腕・石田健大を投入し、逃げ切りを図りました。その石田が打ち込まれ、3戦連続での失点となりました」(スポーツ紙記者)

 石田は昨季、50試合に登板して25ホールドをマークしている。「勝ち試合で使う投手」と位置づけられているが、まだ本調子にはなっていない。

 「石田に早く立ち直ってほしいから、そのきっかけとなる登板機会を与えたのだと思います」

 三浦監督を現役時代から知るプロ野球解説者がそう語っていた。

 >>DeNA・三浦監督、機動力強化が不発でも余裕を見せるワケ シーズンの行く末は前巨人・田中次第?<<

 「あえて石田を投げさせた」のだとすれば、三浦監督は、クローザーに繋ぐ7回と8回を重要視していることが分かる。

 7、8回を託すセットアッパーの投手について、思い当たるものがある。今季のペナントレースが開幕する直前、各球場でこんな声が多く聞かれた。「今季は引き分け試合が増えるそう」――。

 新型コロナウイルス禍で、今季は9回打ち切りの特別ルールで行われる。その特別ルールが引き分けの試合数を増やし、さらに、強いチームとそうではないチームの差が大きく開いてしまうと危惧されていたのだ。

 「例えば、同点のまま8、9回の攻防に入ったら、監督は延長戦を意識します。延長戦で投げてもらうリリーフ投手を残しておかなければなりません。でも、今季はそんなやり繰りは心配しなくていいので、どんどんリリーフ投手を投入できますし、8、9回を投げるセットアッパーが好調なら、投手継投策で引き分けに持ち込むことができます」(前出・同)

 見方を変えれば、セットアッパーが本調子ではないことがDeNAの連敗スタートの要因と言えそうだ。

 また、選手層の厚いチームはリリーバーの大量投入だけではなく、代打攻勢も仕掛けていける。強いチームとそうではないチームのゲーム差が「大きく開く」と予想される理由は、そこにある。

 「もうしばらくの間は、我慢して不振投手も使っていくつもり。でも、先発投手から山崎につなぎ、その山崎に2イニングを投げさせ、クローザーの三嶋につなぐ継投策も囁かれています」(前出・スポーツ紙記者)

 山崎、三嶋の新旧クローザーがフル回転すれば、チームの雰囲気も好転するだろう。

 三浦監督は「自分の継投ミス」と言い、同日の逆転負けの敗因を全てかぶったが、こんな話も聞かれた。

 「現役時代から『打たれても下を向かない』が信条でした。でも、球場と自宅を往復するクルマの中では一人になれるので、その中でストレスを発散させているそうです」(球界関係者)

 大音量のBGMをかけ、歌いまくるそうだ。当然、クルマの窓は閉め切られているから外には漏れない。逆転負けを喫した30日、“大音量”は確認できなかったが、リリーフ陣の調子が上がってくるまでの間、クルマの窓は閉め切ったままとなりそうだ。(スポーツライター・飯山満)

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