阪神選手を1人取り上げ課題や克服点についてトークを展開する番組内のコーナーで、八木氏は昨季「110試合・.257・19本・64打点」といった数字を残したサンズをピックアップ。不満に思った点や課題の解決策などを語った。
2019年12月に来日して阪神に加入し、主にクリーンナップを打つ選手として前述の成績を残したサンズ。打率はチーム3位、本塁打・打点は同2位だったが、八木氏は「成績からするとぼちぼち。外国人選手なので、もうちょっとやってくれたら助かるなっていう数字」と助っ人打者としては今一つ物足りない数字だと不満を述べた。
八木氏は続けて、「例えばホームランを40本打つなら2割4、5分でもいいけど、多分40本は打てない。(現実的な数字である)25本とか30本だったら打率をもう少し上げてほしい」とコメント。サンズに現実的に期待できる本塁打数は25~30本とした上で、それならば打率は3割近くまで上げないと合格点ではないと主張した。
昨季のサンズは7月終了時点では「.293・6本・20打点」と3割近くの打率をマークしていたが、8月は月間成績が「.261・6本・21打点」、9・10月も「.244・7本・21打点」と打率が下落し前述の最終成績となっている。これについて八木氏は「(サンズは)元々インコースが苦手なタイプ。そのインコースに厳しいボールをどんどん多投されていったのも調子が悪くなる原因ではあった(と思う)」と、苦手コースに最後まで対応しきれなかったことが低迷の一因になったと指摘した。
インコースへの対応が課題としつつも、「今からインコースをうまく打つような打ち方を覚えようと思ってもなかなか覚えきれないと思う」という八木氏。「2ストライクまでは思い切って長打を狙っていいしインコースは捨ててもいい。でも2ストライクを取られたらコンパクトに打ちにいって、インコースでもファールで逃げたりできる(ようにならないといけない)」と、課題克服にはカウントに応じた考え方を持つことが必要だと語っていた。
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今回の動画を受け、ネット上には「確かに序盤は好調だったけど、夏場に入ってからは研究されたせいか今一つだった」、「去年は打つ時は打つ、打たないときは打たないって感じで調子もはっきりし過ぎてた、審判にイラついて退場食らったこともあったし」、「得点圏打率は3割を優に超えてる(.333)から、前の打者がどれだけ出塁できるかも成績を左右しそうだな」、「ロハスやチェンらが新加入したからスタメンも危うい、今季は危機感を持って頑張ってほしい」といった反応が多数寄せられている。
一方、「来日1年目、コロナ禍で開幕延期といった事情を加味すると十分な成績じゃないか?」、「阪神で30本クリアしたのはブラゼル(2010年・47本)が最後、これが達成できるなら別に2割4分でも構わない」、「変に率を意識させないでほしい、無理に軽打を狙いにいくとそれが原因で打撃崩すリスクもあるし」といった否定的なコメントも複数見受けられた。
今オフの阪神は打者では昨季韓国・KBOで二冠王(本塁打・打点)に輝いたロハス、投手では前ロッテ・チェンや昨季KBOで20勝を挙げたアルカンタラなど助っ人を積極補強したため、出場枠が4枠(一軍登録は5枠)しかない外国人枠を巡る争いはし烈になると予想されている。勝負の2年目を迎えるサンズは、果たして八木氏やファンを納得させる数字を残すことができるのだろうか。
文 / 柴田雅人