拳王や清宮海斗が「俺たちの目標は東京ドームより日本武道館に戻ること」とことあるたびに訴えてきただけに、今回のノア日本武道館大会復活に選手は「うれしい」と口にしていた。2010年以来、実に11年ぶりの進出となる。
ノアは日本武道館大会を年6回開催していた全日本プロレスから分かれた団体。2000年の旗揚げからビッグマッチの“聖地”として使用してきた。2007年には年7回開催するなど、全日本時代を超える開催数を達成。2003年3月の三沢光晴(故人)対小橋建太の試合は、今でも日本武道館史上ベストバウトとされる。
拳王は「2年前、プロレスリング・ノアが武道館に帰れると思ったやついるか?いねぇだろ。俺が言い続けたんだ。そしたらな、少しは心の片隅に置けるようになっただろ?そこから夢は少しずつ近づいていくんだよ。今の世の中、不自由はあるかもしれない。だがな!夢を諦めるな。夢は追いかけ続けろ!必ず実現する。俺の次の夢は日本武道館超満員。そして俺がメインイベントで勝利。そして最後の花道を歩く。これからはな、夢を実現させた俺についてこい!」と武道館に帰れることに感慨深い様子だったが、次の夢を早速掲げていた。
清宮は「初!初めての武道館」と笑顔で興奮。旗揚げメンバーの丸藤正道は「個人的にも思い入れの強い武道館。最高の空間をみんなで作り上げたい」と喜びをかみ締めた。
ノアでは同大会でGHCヘビー級チャンピオン潮崎豪に武藤敬司が挑戦すると発表。拳王や清宮がメインイベントに出る可能性はまだ残されているのだろうか?
新型コロナの影響もあり先行きが見えない中での開催となるが、新日本プロレス以外の団体で、日本武道館に進出した団体は2012年のDDTプロレス以来なかった。業界ナンバーワンを目標にしているノアが進出する意義は大きい。来年は女子プロレスのスターダムも3月3日に進出を発表しており、コロナ禍において、大きなチャレンジを決断したことを評価したい。
(どら増田)