メインイベントではGHCヘビー級チャンピオンの潮崎豪に、ノア一筋20年の杉浦貴が挑戦。杉浦は新しいテーマ曲、コスチュームで入場。潮崎は右肩にテーピングをガッチリ巻いて入場した。試合は握手でスタート。
後輩の潮崎にGHC初戴冠を先に越されていることから、「すごくジェラシーがあった」という杉浦。団体とともにデビュー20周年を迎えるだけに、自身にとって節目の年に奪取したいところ。GHC戦の対戦成績は杉浦の4勝2敗だが、序盤は潮崎がパワーで押して優勢に進める。
潮崎の逆水平チョップの音が代々木第二に響き渡ると、杉浦は胸から出血。しかし杉浦も引かず、一進一退の攻防が続き、あっという間に30分が経過。杉浦はコーナーにジャーマンホイップで潮崎をたたき付けると、エルボーの連打。しかし、潮崎の目は死んでない。杉浦は「終わりだー」と叫ぶと、オリンピック予選スラムを炸裂させた。これをカウント2で返した潮崎は、気力でラリアットを放つがカバーにいけない。
潮崎のローリングエルボー、杉浦のナックルからのヒザと壮絶な打撃戦になり、40分が経過。杉浦は再びオリンピック予選スラムを決めるが、潮崎はカウント2.9で肩を上げる。コーナーからのオリンピック予選スラムを狙う杉浦、それを雪崩式リミットブレイクで切り返す潮崎。場内は観客による重低音ストンピング攻撃と手拍子が止まらない。立ち上がった潮崎は豪腕ラリアットからリミットブレイクもカウントは2。ならばとリングからムーンサルトプレスを狙ったが、杉浦は潮崎の首を捕まえて温存していたフロントネックロックへ。これを強引に持ち上げてゴー・フラッシャー。
両者フラフラになりながら、潮崎は逆水平、杉浦はエルボーをノーガードで打ち合っていく。最後はラリアットから豪腕ラリアットを連発した潮崎がカウント3を奪取。50分を超える激闘を制した。杉浦は足をフラつかせながら潮崎に親指を立てて退場した。
すると武藤敬司が現れ「俺も老いぶれたけど、夢があっでもいいだろ。俺の夢、付き合ってくれ!日本武道館、ベルト挑戦させてくれよ」と、この日発表された来年2.12東京・日本武道館大会での挑戦を表明。潮崎は「いつ、何時、誰の挑戦でも受ける!」とこれを受諾。「プロレス界をノアに染める」と高らかに宣言した。
◆プロレスリング・ノア◆
『NOAH the BEST ~FINAL CHRONICLE 2020~』
2020年12月6日
東京・国立代々木競技場第2体育館
▼GHCヘビー級選手権試合(60分1本勝負)
<王者>○潮崎豪(51分44秒 体固め)杉浦貴●<挑戦者>
※豪腕ラリアット
※潮崎が6度目の防衛に成功
(どら増田)