イギリス・ウェスト・サセックス州に住む2児の母である50歳の女性が、ヘアスプレーを付けてセットした髪型で、コンロを使ってタバコに火をつけようとしたが、火が髪に点火して大やけどを負ったと、海外ニュースサイト『LADbible』と『THE Sun』が8月13日までに報じた。
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報道によると、2019年2月、女性は自宅でタバコを吸おうとしたが、ライターが見当たらなかったため、キッチンにあるコンロを使ってタバコに火を付けようとしたという。女性がタバコを咥えてコンロに近づいた時、コンロの火が女性の髪に瞬時に燃え移った。女性は髪全体にヘアスプレーをつけていたが、ヘアスプレーをつけていたことで、髪に火が付きやすくなっていたという。女性の髪は肩の長さほどで事件当時、女性は髪を下ろしていた。炎はすぐに頭から顔と首に広がった。女性はすぐにキッチンの蛇口をひねって頭から水をかけた。
その後、女性はベッドに行き眠った。数時間後、外出中だった夫が帰宅し、女性の顔のほぼ全てがケロイド状態になっていることに気づき、すぐに救急車を呼んだ。女性は病院に運ばれ、病院で頭部と顔、首の皮膚移植を受け、手術を受けてから2日後に退院した。
事件から1年半年が経過した現在、皮膚のケロイド状態はほぼ完治したが、皮膚は滑らかではなく、繊細なため、直射日光に当てることはできず、いつ直射日光に当たってもいい生活ができるか分からないという。女性は当時を振り返り、『THE Sun』の取材に対し、「私は体全体の皮膚の2.5パーセントにやけどを負った。最悪の経験だった」と話している。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「火はヘアスプレーに反応するんだ。私もコンロでタバコに火をつけることがあるから気をつけたい」「きっとヘアスプレーのアルコールに反応して、髪が燃えたのだろう」「アルコール成分が入ったワックスやムースなどの整髪剤も引火しやすいと聞いたことがある。気をつけた方がいいかも」「そもそもコンロでタバコに火を付けるべきではない。燃え移るかもしれないことは想定できたはず」「頭や顔が燃えたのに、一旦眠ろうとしたところがすごい」などの声が挙がっていた。
コンロを使ってタバコに火を付けようとしてやけどを負った人は、海外だけではなく、日本にもいる。
大阪府・池田市で当時73歳の男性が、コンロを使ってタバコに火を付けようとし、火災を引き起こして、自身も全身にやけどを負ったと、『産経WEST』(産経新聞社)が2014年4月に報じた。同記事によると、男性と同居している妻から「タバコの火が夫に燃え移った」と119番通報があったという。男性は、すぐに病院で治療を受けたが、コンロでタバコに火を付けようとしたことで、火が男性の体のどこかしらに燃え移り、全身やけどの重傷を負ったそうだ。一緒にいた妻は手の指のやけどや気道熱傷を負った。火はキッチンの床などにも燃え移り、妻によると、妻が水をかけて消火したという。
警察は、男性がコンロでタバコに火を付けようとしたことが出火の原因だと見ている。警察の調べに対し、妻は「夫は握力が弱いためライターで火を付けられず、普段から台所のコンロの火でタバコを吸っていた」と話しているという。
コンロの火で簡単にタバコに火が付けられると思う人もいるようだが、火の力は想像以上に強く、大怪我に繋がる可能性もあるようだ。
記事内の引用について
「Mum Accidentally Set Her Face On Fire While Lighting A Cigarette」(LADbible)より
https://www.ladbible.com/news/uk-mum-accidentally-set-her-face-on-fire-while-lighting-a-cigarette-20200813
「UP IN FLAMES Mum accidentally set her face on fire lighting a cigarette when her HAIRSPRAY caught light」(THE Sun)より
https://www.thesun.co.uk/news/12391324/mum-face-fire-lighting-cigarette-hairspray-caught-light/
「コンロの火でたばこ」? 男性が全身やけど 大阪・池田市」(産経WEST)より
https://www.sankei.com/west/news/140418/wst1404180024-n1.html