ベイスターズの南場智子オーナーが、横浜スタジアムに観客を入れる最初のゲームの前に、こうTwitterでつぶやいた。
オーナーでありながら「ベイスターズファン」と公言している南場氏は、度々球場で応援している姿を目撃されており、自粛期間中の企画「突撃ヤスアキマイク」に異例の出演時には、「ベイカラやベイ餃子も自分で並んで買っている」、「隣に居合わせたファンと一緒に盛り上がる」、「もっと外野に近いところで応援したい」など、今までにないオーナー像を披露。TBS時代には、当時の球団社長・故加地隆雄氏もスタンドでファンと交流していたが、「みねいひろき、かじたにたかゆき、おとさかともなど、フルネームの入っている応援歌はいい」と、応援歌を覚えてまで応援するオーナーの姿を知り、より一層身近に感じられたファンも多いだろう。
オーナーの仕事は「大きな予算を決めることと人事」に絞り、「普段はできるだけ口を出さない。優秀な人材を信頼している」と明かす。プロ野球界では「金も出すが口も出す」オーナーも存在し、時折りトラブルの元になることもあるが、同じく評判のいいソフトバンクホークスの孫正義オーナーと同様のスタンスで、球団と関わっているようだ。
実際に観戦した17日の試合後、「生憎のお天気ではありましたが、無事にお客様をスタジアムにお迎えすることができ、感無量です。この日を迎えるために準備を続けてくださった全ての方々、そして新しい観戦ルールで、これまでと違う応援スタイルになったにも関わらず拍手で選手を励ましてくださった皆様に心より感謝いたします」と、関係者やファンを気遣ったコメントも発表した南場オーナー。孫正義オーナーのように、優勝した暁には、グラウンドで宙を舞う姿を見せてもらいたいものだ。
写真・取材・文 / 萩原孝弘