メインイベントでは、IWGPヘビー級&IWGPインターコンチネンタルダブル選手権試合として、チャンピオンのEVILに、IWGPジュニアヘビー級チャンピオンの高橋ヒロムが初挑戦。EVILは「何が何でも勝つというのは、手段は選ばねぇって意味だ」という言葉通り、先の『ニュージャパンカップ2020』(NJC)で、3日に行われた準決勝ではSANADAを、11日に大阪・大阪城ホール大会で開催された決勝戦ではオカダ・カズチカを相手にパイプ椅子攻撃、急所攻撃などラフ殺法全開で、初優勝。さらに、リング上に呼び出した“二冠王”内藤哲也のグータッチ要求に、ウルフパックポーズで応え、内藤らロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンを裏切り、「全ては俺が仕組んだこと」とまさかのバレットクラブ入り。
翌12日の大阪城大会で挑戦した二冠戦では、入場曲、コスチューム、ビジュアルを一新。前日同様の暴走ファイトで大暴れ。試合終盤、BUSHIマスクを被った謎の男が内藤の首をワイヤーで締め上げ、悪のサポート。EVILは急所攻撃から、必殺のEVILで内藤から暴走勝利を挙げ、なんと二冠王座まで強奪してしまった。試合後、EVILは謎の男を「新たなパレハ」とマイクで紹介すると、姿を現したのはディック東郷! 内藤へストンピング連打を浴びせている中、猛ダッシュで救出に入ったヒロムは、EVILに「人を裏切って、今どんな気持ちだ?」と問うとともに、「お前が獲ったベルト、俺に挑戦させろ!」と挑戦表明。EVILはリング上での返答を避けたものの、バックステージで「ヒロム、この俺様のベルトに挑戦したいのか?いいぜ。いつでもやってやるよ。いつでも、お前のこと、潰してやるよ」と不敵に挑戦を受託した。
ヒロムも“裏切り者”EVILに、「俺は本気だぞ。IWGPヘビー、IWGPインターコンチネンタル、俺がもらう」とバックステージで叫んでいた。ヒロムにとっては、内藤の敵討ちとともに、長年の夢である「IWGPジュニアを持ったまま、IWGPヘビー級王座戴冠」という大チャンスが到来しただけに、気合は十分。だが、完全に振り切った“悪の二冠王者”として突き進むEVILはまさに制御不能。同期のヒロム相手にも、ラフファイト全開で奈落の底に突き落とすのか?セコンド介入も必至なだけに、ロスインゴ勢も対応していく必要があるだろう。
セミファイナルでは、NEVER無差別級選手権試合、チャンピオン鷹木信悟に、エル・デスペラードが挑戦。12日の大阪城大会でSHOの挑戦を退けた鷹木だったが、退場時に入場ゲートから突然登場したデスペラードが王者を襲撃!ベルトを奪って殴打すると「チャンピオン、その程度か?寝てるんだったらチャンピオンじゃねーな」と罵倒し、ベルトを持ったまま入場ゲートの奥に姿を消した。さらに、バックステージでは、「次の挑戦者って言っちゃっていいのかな? 挑戦者は私です。ちゃんとこういう風にな、筋通したんだ。色よいお返事を待ってます……」と挑戦表明。この愚行に怒り心頭の鷹木は、「ふざけんなよ!デスペ、お前も完全に叩き潰してやる!」とこれを受諾した。ジュニアの選手相手に連続防衛なるか?
また、スペシャルシングルマッチとしてオカダ・カズチカと高橋裕二郎が5年ぶりにシングル対決。12日の大阪城大会で行われたタッグマッチでは、裕二郎が必殺のピンプジュースをオカダにお見舞いすると、不敵な笑みを浮かべ一騎打ちを要求。バックステージでは、「なんでお前は、言い訳しないんだ?昨日のEVILとの試合の介入。そして、6年前のAJとのタイトルマッチ、その時のオレの介入。お前はよ、どっちも俺の介入に対して言い訳しなかったよな?」とオカダとの過去の因縁に言及。さらに、「俺はよ、お前のことが大っ嫌いなんだよ」「俺の位置までよ、引きずり落としてやるよ。これ、マジ!」と不気味な予告。裕二郎にとっては久々のチャンス到来。オカダにとっては“やらなくてもいい”試合なだけに、あっさり片付けたいところだが…。
名古屋では久々のビッグマッチ開催なだけに、期待感は大きい。好勝負の連発に期待したい。
(どら増田)