俳優の山本裕典主演の本舞台。12日までに計30人のウイルス感染が判明しているが、一部では、上映中は換気がされていなかったことや、体調不良を訴えた出演者がいたにも関わらず主催者側などが黙認していたこと、狭い楽屋に多くの出演者が同時に滞在していたことや、出待ち客が握手を求め、キャストがそれに応えていたことなども報じられている。
>>体調の悪い出演者を把握していた? 舞台公演の“反面教師”になった集団感染発生舞台の内容は<<
舞台公演再開直後のクラスター発生ということもあり、さまざまな声が集まっているが、尾上は12日に自身のブログを更新し、クラスター発生に「ふざけるなよ」と苦言。「感染者が出てしまった事、感染してしまった事に腹を立てているのではない」としつつ、体調不良者がいるのにも関わらず上演を強行したことや、キャストが握手やサインに応えたことに対し、「観に来て下さる大切なお客さんを危険に晒す様な真似をしてどうする」「こんな奴等は劇場サイド、主催者、出演者、スタッフに至るまで、どいつもこいつも素人の集まりだ」と断罪した。
現在、多くの舞台が再開し始めたり、再開を間近に控えたり、スポーツでも観客の動員が始まったが、尾上は「全舞台業界のプロフェッショナル達が血を吐き、涙を流しながら、臍を噛む思いで此処まで我慢して、踏ん張って、踏み留まって来た事が今、水泡に帰したらどう責任を取ってくれるんだ」と怒り。体調不良を知りながらも舞台を続行したという行動に「そんな素人達を“役者”とは絶対に呼ばない、絶対に認めない」と言い、「覚悟もへったくれも無い世間知らずの小僧共が生半可な気持ちで遊び半分に首突っ込んで掻き回していい世界じゃない」「舞台を舐めるなよ」と激高していた。
尾上のこの怒りに、映画史・時代劇研究家の春日太一氏もツイッターで「全てのエンターテイメントに対して向き合っている人たちの想いも同じだろう」「シアターモリエールでの蛮行に加担した全ての人間を心から軽蔑します」と共感。ネットからも、「みんな苦しい思いしてやっと再開できるタイミングで、自分勝手な人たちがクラスター発生させたら、そりゃ言いたくなるよね」「この怒りは共感できる」「役者と舞台ファンの声を代弁してくれてると思う」という声が寄せられていた。
今後も、感染者数は増えてしまうのだろうか――。
記事内の引用について
尾上松緑公式ブログより http://blog.shouroku-4th.com/
春日太一公式ツイッターより https://twitter.com/tkasuga1977