「2014年頃の話です。番組の総指揮をしていた男性ディレクターが、メンバーを個別に呼び出し、セリフから近づくべきターゲットまで事細かに指示していたというのです。さらに当時出ていた筧美和子の胸までわしづかみにするという、にわかには信じがたい話まで飛び出しました」(芸能ライター)
だが奇妙なことに、この「ヤラセ」指示は恋愛バラエティにありがちだという。
「かつて夜11時台の放送ながら高視聴率を記録した『あいのり』(フジテレビ系)でも、番組特製のワゴン『ラブワゴン』で世界を旅する素人男女に、ディレクターが今後たどるべき恋愛を強制していたといわれています。このことは、のちにAVの道に進んだ過去の女性出演者から暴露されていました」(同)
さらに、こんなこともあった。ウッチャンナンチャンの冠番組『ウンナンのホントコ!』(TBS系)から生まれた人気コーナー「未来日記」。初対面の男女がスタッフから手渡された日記の通りに行動していくと、実際に恋愛感情が生まれるのか観察するというものだ。しかし、ここに出ていた台湾人のOLは、のちに現地の女優であることが判明。台本通りに指示されていたのではという噂も浮上していた。一体なぜ「ヤラセ」疑惑が絶えないのだろうか。
「素人が主人公のバラエティに出演を志願する人の中には、番組で名を上げたいという“野望”を持つ者が少なくないのです。のちのちのことを考えたら、ディレクターに指示されたらイヤとは言えないでしょう。また仮にそうした指示がなくても、どういう振る舞いをすればいいか考えてしまうのでは。また『テラハ』はシェアハウス、『あいのり』もワゴンの中、しかも各国の宿泊先ではいくらでも人の目を盗むことができる。つまり密室での相談がしやすいのです。つまり、そうした“交渉”の可能性が決してないとも言い切れません」(同)
最後に、先の木村さんがどういう経緯で『テラハ』に出ることになったのか、またそういった指示を受けたかどうかは定かではない。だがそれとは別に、SNSから激しいバッシングを受けていたまさにその時に、ただ見過ごしてきた番組サイドの責任は重い。命を自らあやめることはあってはならないが、そこまで追い込まれていたことを「大切な出演者」として同局はくみ取り、ケアすべきだったのではないだろうか。