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ヤクルト・奥川、マー君以上のルーキーイヤーに? 元女房役の意味深な言葉、チーム状況も追い風か

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田中将大

 1年目から先発で登板させるつもりなのだろう。そんな予感がした。

 奥川恭伸のブルペン入りはナシ、19日に延期――。5月14日、奥川が予定されていたピッチング練習を回避した。理由は「疲労などを考慮して」(球団発表)とのことで、故障ではないという。自主練習期間中は、中5日の間隔で投球練習がされていた。前回の投球練習では東北楽天から移籍していた嶋基宏がブルペン捕手役を務め、かつてそのボールを受けてきたヤンキース・田中将大、リーグを代表する岸孝之、則本昂大らとの比較論も語っていた。

 将来のエース候補・奥川の投球について何か聞けると思い、集まっていた報道陣はガッカリだったが、球団がここまで慎重になるのは、今シーズン中の先発デビューを考えているからだろう。

 しかし、「華々しく勝利投手に」ということはなさそうだ。前回のブルペン投球後、嶋は興味深い批評もしていた。

 「ダメでも、次にきちんと修正してくる」

 この言葉から、田中のルーキーイヤーのようなデビューになるのではないだろうか。

 田中は自慢のストレートで「攻めの投球」を披露した。しかし、186イニング3分の1を投げ、与四球68(リーグトップ)、自責点79(同)、本塁打も17本も食らっている。田中の球速はキャンプ初日から楽天メンバーたちが認めていたが、それでも「プロの厳しさ」に泣かされた理由は、メリハリの無さなどストレートに頼りきったピッチングだったからだ。そこから、田中のプロとしての成長も始まったが、奥川は少し違う。

 「奥川は変化球の軌道が今日はイマイチだと分かったら、力加減や握り方を少し変えるなどしています」(チーム関係者)

 嶋は考えながらピッチング練習をしている奥川の姿勢を褒めたのだ。

 もっとも、奥川が田中のルーキーイヤーにマークした11勝(7敗)を超えられるかと言えば、「当時の田中の方が、ストレート、変化球ともに上」(前出・同)とのこと。しかし、こんな声も聞かれた。

 「今季のヤクルトの先発ローテーションは、石川、小川、高橋、高梨、原、イノーアと予想されています。キャンプを見て、一番良いボールを投げていたのは、イノーアでした」

 投手出身のプロ野球解説者がそう言う。昨季、先発陣で2ケタ勝利に到達した投手は一人もいない。エースの石川雅規は40歳だ。奥川はもちろん、吉田大喜、杉山晃基、大西広樹らの大卒新人投手も使わざるを得ないだろう。

 「昨季は最下位でしたが、観客動員数が前年対比微増で、球団経営は黒字でした。ペナントレースの試合数が削減され、無観客となる以上、テレビ視聴者を増やす戦略も考えなければなりません」(スポーツ紙記者)

 話題作りで奥川のデビューも前倒しされそうだ。大卒の新人投手たちもそうだが、こうした投手難のチームを考えると、今季のキーマンはやはり捕手の嶋になりそうだ。経験豊富な嶋がブルペンに入り、奥川たちのボールを受けてきたのは、実戦をイメージしてのことだろう。(スポーツライター・飯山満)

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