奥川恭伸
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スポーツ 2022年04月26日 11時05分
阪神、“次世代エース”西の投入は早すぎる? 一軍合流の裏に深刻な事情、当初の育成方針も狂ったか
阪神の「育成力」が問われるだろう。4月28日中日戦、「2019年のドラフト1位投手」の先発が予定されている。西純矢だ。厳密に言えば、未成熟な若武者を先発マウンドに送り込まなければならない状況にある。しかし、彼のポテンシャルの高さを考えれば、低迷するチームに希望を与えてくれるかもしれない。 「その日、中日の先発投手は高橋宏斗(20年ドラフト1位)で間違いありません」(名古屋在住記者) 4月25日のことだ。首脳陣から指名を受けた若手投手陣が軽めの練習を行ったが、小川一平の一軍登録抹消も知らされた。「右肘の張り」とのことだが、前回20日のDeNA戦では7回無失点と好投している。伊藤将司、藤浪晋太郎らの新型コロナウイルス感染に伴う代役ではあったが、阪神ナインにも動揺を与えたはずだ。 >>阪神、小川の故障離脱で矢野監督に批判「雑な使い方するせいだ」 開幕からの起用法に問題アリと指摘も<< その25日の練習から一軍に加わったのが西だった。 西は昨季6月以来の一軍マウンドとなる。 「昨年5月のヤクルト戦でプロ初登板を果たし、見事に勝利しました。6月にもう一度、先発登板のチャンスをもらいましたが、敗れています。一軍に残して実戦の中で育てても良かったんですが、将来のため、二軍にみっちり鍛え上げた方がいいということになったんです」(球界関係者) 19年ドラフト会議と言えば、佐々木朗希、奥川恭伸が注目を集めていた。 「阪神は奥川を1位入札し、その抽選に外れた後、西を指名しました。佐々木、奥川は突出していましたが、将来性では他球団も西を高く評価していました」(在阪記者) 将来性、チームのためにあえて二軍で鍛え直すと選択した以上、28日の登板ではチームの育成力が問われる。5勝20敗1分と苦しむチーム状況を考えると、「内容」だけではなく、「結果」も求められるだろう。 「西は高校時代から派手なガッツポーズを見せていました。勝てば、低迷するチームの雰囲気も一掃してくれるのでは」(前出・同) 西が登板するファーム戦を全て見たわけではないが、ガッツポーズは封印していたようだったが…。 他球団だが、岡山・創志学園高校時代を知るスカウトマンがこう言う。 「感情の起伏が激しいところもありました。うまくいかないとイラッとし、それが投球にも悪影響を及ぼしていました。精神面でも成長できていれば、きっと…」 ヤクルトに敗れた23日だった。「13・5」という数字が重くのしかかっていた。この数字は同時点での首位巨人とのゲーム差だが、阪神には13ゲーム差をひっくり返されて優勝を逃した“08年のトラウマ”もある。以来、「13ゲーム差までは逆転可能」とするヘンな目安みたいなものも浸透しており、その圏外に脱落してしまったのである。 西の先発が決定的となった4月25日時点での巨人とのゲーム差は「12・5」。圏内に復活した。一軍練習日に矢野燿大監督の姿は確認できなかったが、次世代のエース候補を何がなんでも勝たせてやらなければならない。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2022年02月23日 11時00分
今季のプロ野球、ヤクルト奥川・オリ宮城級の逸材が出現? マエケンを驚かせた選手も、ブレーク必至の高卒2年目投手
昨季はセ・リーグがヤクルト、パ・リーグはオリックスがそれぞれ頂点に立ったプロ野球。2020年シーズンで最下位に沈んだ両チームの“下克上”は多くのファンに驚きをもたらした。 その2021年シーズンで目立ったのが、ヤクルト・奥川恭伸(18登板・9勝4敗・防御率3.26)、オリックス・宮城大弥(23登板・13勝4敗・防御率2.51)、ロッテ・佐々木朗希(11登板・3勝2敗・防御率2.27)ら高卒2年目投手の活躍。奥川は新人特別賞、宮城は新人王に選出されるなどその成績は高く評価されたが、今季高卒2年目のシーズンを迎える投手の中にも、奥川らのように台頭する可能性を秘めた選手がいる。 >>ヤクルト、リーグ・日本一2連覇は中村次第か 奥川・高橋らが抱える難題解消へ高津監督も動く?<< 中日・高橋宏斗は昨季二軍で「14登板・0勝5敗・防御率7.01」と失点はかさんだものの、たびたび150キロ超のストレートを投じるなど才能の片りんを見せる。オフの契約更改では「ライバル意識ではないが、自分もそれぐらいやらないといけないなと思います」と次シーズンは奥川らのように活躍すると宣言し、下半身強化や投球フォームの修正に励んだ。 迎えた今春キャンプ。初の一軍メンバー入りを果たした高橋は、11日に行われた紅白戦で「2回無失点・被安打0」と完璧な投球を披露。翌12日にはツインズ・前田健太が自身の公式ツイッターに「YouTubeで紅白戦をちょっと見ただけですが中日の背番号19のピッチャー良くないですか?」と驚きの旨を投稿したことも話題となった。中日は昨季先発防御率がリーグ2位(3.37)だったが、高橋がこのまま好投を続けローテ入りするようなら、さらに先発陣が強固になる可能性は十分だ。 広島・小林樹斗は昨季、球団から体づくりに重きを置く「強化指定選手」に指定され肉体強化に励むかたわら、二軍で「8登板・0勝2敗・防御率3.30」とまずまずの数字をマーク。一軍のシーズン最終戦となった11月1日・ヤクルト戦では先発に抜擢され、「4回6失点(自責4)・被安打6」と好投はならなかったが貴重な経験を得た。 一軍スタートとなった今春キャンプでは、エース・大瀬良大地に緩急の使い方についてアドバイスを求めるなど開幕ローテ入りへどん欲な姿勢を見せている小林。4番手として起用された16日の練習試合・DeNA戦では「3回無失点・被安打1」と好投を見せ、佐々岡真司監督も「甘いところにいっても直球の強さで抑えられていた」と称賛したことが伝えられている。広島は大瀬良、九里亜蓮、森下暢仁に次ぐ先発がまだ固まっていない状況のため、小林にはこのまま好アピールを続けローテ枠を埋めることが期待されている。 体作りを徹底したプロ1年目を経て飛躍した佐々木のスタイルを踏襲しているのがロッテ・中森俊介。プロ1年目だった昨季は球団方針もあり、一・二軍通じて1試合も登板せずに肉体強化やフォーム固めに専念。オフの契約更改では「まずは二軍でしっかりと投げて、一軍に呼んでもらって力になりたい」と堅実な目標を掲げた。 ただ、井口資仁監督は早い段階での一軍起用を構想しているのか、13日に中森を二軍から一軍に昇格させると、17日の練習試合・巨人戦では2番手として起用。このチャンスに中森は「1回無失点・被安打1」と結果で応えたが、この調子なら先発・リリーフの両面で一軍で積極起用される機会も増えそうだ。 奥川を擁するヤクルト、宮城が独り立ちしたオリックスは1位、佐々木が本格化したロッテは2位と、昨季の高卒2年目投手たちはチームの上位進出に大きく貢献している。以上に挙げた3名も、奥川らのようにチームを勝たせる活躍を見せることはできるだろうか。文 / 柴田雅人記事内の引用について前田健太の公式ツイッターよりhttps://twitter.com/maeken1988
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スポーツ 2021年03月21日 11時00分
ヤクルト・奥川、先発ローテ入りは望み薄?「納得がいかない」上々デビューのライバルと明暗を分けたワケは
未来の「エース候補」のさらなる成長は見られるか。 3月14日の対中日ドラゴンズ戦で、東京ヤクルトスワローズの奥川恭伸が先発のマウンドに登った。オープン戦2度目の登板となったこの日、ローテーション入りへ期待も大きい19歳の投球内容に注目が集まるも、本拠地で課題が露呈した。 直球、変化球とも鋭いキレが感じられ、三振を奪うフィニッシュとなったスライダーやフォークのコントロールも絶妙だった。だが、ドラゴンズ打線に狙われる場面が目に付いた。 初回には先頭の大島洋平に初球を引っ張られ、いきなり出塁を許す。さらに平田良介にはライトスタンドへ運ばれ、高橋周平には2安打を打たれる等、打ち込まれる場面が目立っている。また、全体的にピッチングの組み立てにも幅が見られず、球数も増え、投球リズムもスムーズさを欠いた。同じくレギュラー定着を狙う根尾昂との対戦では、球威で勝りながらも粘られ、打ち取るまでに12球を擁した。確実に「仕留める」ためには、やはり投げ分けが求められる。 試合後、奥川自身も「悔いが残り納得がいかない」と、ピッチング内容への悔しさを隠さなかった。秘められている投手としての高いスキルと共に、19歳らしい力強さを発揮するためには、打者の身体の近目に投げ込む「勇気」が必要なのは言うまでもない。 また、千葉ロッテの佐々木朗希が12日の中日戦でプロ入り後、実戦初登板を果たしている。1回を無得点に抑え、奥川は「さすがだな」とライバルの好投も意識していることが伝えられている。2018年、同じくドラフト1位でプロ入りした「逸材」と「怪物」に対し、二人の成長曲線を重ねながら見守るファンも数えきれないはずだ。 14日の先発マウンドは前回登板から中6日を置いての登板だった。高津監督も「しっかり感じ取ってほしい」と一軍マウンドでの手ごたえを掴むことへの期待を語っていて、シーズンを見据えての登板間隔だったことは明らか。結果こそ納得の行くものではなかったが、4つの三振を奪うなどそのポテンシャルも見せつけている。開幕ローテ入りへはクリアすべき課題はまだまだ多いものの、プロ2シーズン目は始まったばかり。奥川恭伸は指揮官の期待、ファンの注目を一身に背負いながら、確実に成長を続けている。(佐藤文孝)
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スポーツ 2020年11月11日 17時00分
ヤクルト・奥川、一軍レベルの状態では無かった? 平松氏らOBも指摘、初黒星のデビュー戦で浮上した課題とは
元大洋で野球解説者の平松政次氏と元ヤクルトで野球解説者の笘篠賢治氏が、共に10日放送の『プロ野球ニュース 2020』(フジテレビONE)に生出演。ヤクルトのドラフト1位ルーキー・19歳の奥川恭伸の課題を指摘した。 今回の番組内で両氏は、同日に行われヤクルトが「3-7」で敗れたヤクルト対広島の一戦を解説。その中で、同戦でプロ初登板・初先発を果たすも「2.0回5失点・被安打9」と打ち込まれ、プロ初黒星を喫した奥川の課題を語った。 番組に電話で生出演した平松氏は、奥川について「(今日見た感じでは)コントロールは心配ない」と、この日の与四死球数が0だった点を評価。その上で、「あとはどう球速を伸ばすか、ノビをつけるかといったところが今後の課題」と、ストレートの質をどこまで上げられるかが課題だと指摘した。 番組に生出演した笘篠氏は、平松氏の後に話を受け「(ストレートが)甘く、高くいってしまうと打たれる確率も上がる。だからといってコントロール中心で小さくまとまってほしくはない」、「『この真っすぐを前には飛ばさせないぞ!』というようなレベルの高いところ(ストレート)をめざしてほしい。(同戦では)球速をアップして、ここぞの時にはもっと腕を振ってとかいろんな課題が出たと思う」とコメント。平松氏と同じく、今後はよりストレートを磨くべきだとの見解を示している。 >>ソフトバンクのヤクルト山田FA獲得、「“刺激”としては年俸が高すぎる」?池田氏の見解が物議、「福岡に来るわけない」の声も<< 今回の放送を受け、ネット上には「打たれること自体はいい経験だろうけど、確かに球速が出てなかったのは不安」、「高校時代はもう数キロスピード出てたんだけどなあ」、「こまごまとした怪我が続いてたし、まだまだ本来の力が出せるようなコンディションではないのかな」、「マー君(ヤンキース・田中将大)はデビュー戦の炎上を経て大投手になった、奥川も良かった点、悪かった点を整理して飛躍のきっかけにしてほしい」といった反応が多数寄せられている。 「今回話題に上がった奥川は高校時代に最速158キロ、プロ入り後も最速154キロと150キロ超えのストレートが持ち味の速球派投手。ただ、今回の試合では最速148キロにとどまり、ランナーを背負いクイックで投げた時は130キロ台まで球速が落ちていました。プロ入り後の奥川は右ひじの炎症や上半身のコンディション不良など故障が続く中慎重に調整を重ねていましたが、おそらくはまだ一軍デビューできるような状態ではなかったのでしょう。それでも今回初の一軍マウンドに立たせた首脳陣は、奥川にプロの洗礼を浴びさせて現在の自身の力量や足りない点をしっかりと認識することを期待したのかもしれません」(野球ライター) 試合後、「今日の試合の反省点を生かして、来年以降に活躍できるように頑張ります」と敗戦を糧にすることを誓っている奥川。平松氏、笘篠氏が指摘したストレートを含め、この日の投球で出た課題に今オフどこまで取り組めるかが来季以降の成績を左右しそうだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年06月15日 12時00分
張本氏、ヤクルト奥川を絶賛も「東北はいいピッチャーが出る」発言が物議 「訂正しなくていいの?」の声も
14日放送の『サンデーモーニング』(TBS系)で、張本勲氏が2019年のドラフト1位で東京ヤクルトスワローズに入団した奥川恭伸投手(星稜高)を絶賛。その際に発した「仮説」が物議を醸している。 番組は奥川投手が、東京ヤクルトスワローズ二軍本拠地・戸田球場で行われたシートバッティングに登板した模様をVTRで紹介。MAX153キロのストレートなどを見せるなど好投し、打者11人34球を投げ、4三振を奪う様子が映し出された。 >>張本勲氏、大谷翔平に「今年は大した成績を残せない」 数十秒の練習動画への発言に「何がわかるのか」批判の声も<< これを見たゲストでリモート出演の元シアトル・マリナーズ・佐々木主浩氏は「すぐにプロのバッターから空振り取れるのはすごいことですね。球持ちもいいですし、非常にやっぱり完成されたピッチャーですね」と絶賛する。さらに、「開幕が遅れて、奥川くんが出てくるのが早くなるんじゃないでしょうかね」と、早期の活躍を予想した。 続けて、関口宏から感想を求められた張本氏は「球が重そうだもんね。実際に見てないんですけども、テレビでなんか見てると、球が重そうだしスライダーがいいよね」と絶賛する。 そして、張本氏は「それと東北の人は何でこんないいピッチャーが出るんかな。大魔神初め、佐々木(朗希)、大谷(翔平)、奥川、吉田輝星。土地柄が良いのかなあ」と話す。佐々木氏は「お米ですかね」と呟くが、関口と張本氏は聞いていなかった。 張本氏の言うように、このほかも菊池雄星(マリナーズ)や石川雅規(ヤクルト)、かつての山田久志(阪急)東北出身の大投手は多い。それだけに納得の声が上がるかと思われたが、視聴者は奥川を「東北出身」としたことに違和感を持つ。 奥川は石川県かほく市出身で、一般的に「北陸」と呼ばれる地域の生まれだけに、「奥川は東北じゃない」「間違ってるよ」「大魔神は気づいているはずなのに…」「誰か訂正しなくていいの?」と物議を醸す。一方で、「誰にでも間違いはある」「東北出身者に良いピッチャーが多いのは間違いない」「いちいち目くじらを立てなくても…」という擁護もあった。 誰にでも間違いはあるもので、張本氏だけを責めるのは酷というもの。しかし、公共の電波である以上、訂正はあっても良かったのかもしれない。
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スポーツ 2020年05月21日 22時30分
甲子園昨年準優勝、ヤクルト奥川恭伸「開催して欲しかった」
東京ヤクルトスワローズは、20日に行われた高野連による夏の甲子園こと全国高校野球選手権大会中止を受けて、高津臣吾監督、山田哲人内野手、そして昨年、夏の甲子園で準優勝し、スターだった奥川恭伸投手のコメントを発表した。 高津臣吾監督(広島工業高校で第68回大会に出場)は「野球を始めた頃からの大きな目標の甲子園がなくなった事は、我々が想像するより遥かに大きな寂しさ、悔しさを持っていると思います。しかし同じ野球人として、これからも野球を愛し、楽しんでくれる事を望んでいます。これからも高校野球で学んだ事を忘れずに、頑張ってください」 山田哲人内野手(履正社高校で第92回大会に出場)は「夏の甲子園大会が中止ということを聞きました。個人的な気持ちになりますが、残念ですし、高校球児、サポートする方々、関係者の方々の気持ちを考えるとかける言葉もみつかりません。今までの努力と今の気持ちが無駄になることは絶対にないと思いますし、将来、何かに関係すると思いますので頑張ってください」 奥川恭伸投手(星稜高校で第101回大会に出場)は「夏の甲子園大会が中止になってしまい本当に残念な気持ちでいっぱいです。特に高校3年生の気持ちを考えると夏の甲子園大会は開催してほしかったというのが私の率直な気持ちでした。今までの努力は無駄にならないと思います。頑張ってほしいです」 山田と奥川は甲子園で脚光を浴びて、ドラフトで競合の末、ヤクルトに入団しているだけに、高卒でプロを目指している球児たちにとって、どれだけ大切な大会なのかよく理解していることが分かる。 なお、東京都では独自路線として、夏の甲子園に代わる東東京・西東京大会を開催する方向で話を進めており、7月11日からヤクルトの本拠地である神宮球場などを使用して行われる予定となっていて、8月3日が決勝戦となる。すでに都は、この大会の準備に入っているそうたが、最終的な判断は、学校再開がまだされてないことなどから、6月20日を目処にするとしている。もし、大会が開催できない場合、3年生が出場できる大会はなくなるが、全国各地でプロのスカウトも見られるこのような大会が開催されれば、少しは球児たちも救済されることだろう。(どら増田)
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スポーツ 2020年05月15日 11時45分
ヤクルト・奥川、マー君以上のルーキーイヤーに? 元女房役の意味深な言葉、チーム状況も追い風か
1年目から先発で登板させるつもりなのだろう。そんな予感がした。 奥川恭伸のブルペン入りはナシ、19日に延期――。5月14日、奥川が予定されていたピッチング練習を回避した。理由は「疲労などを考慮して」(球団発表)とのことで、故障ではないという。自主練習期間中は、中5日の間隔で投球練習がされていた。前回の投球練習では東北楽天から移籍していた嶋基宏がブルペン捕手役を務め、かつてそのボールを受けてきたヤンキース・田中将大、リーグを代表する岸孝之、則本昂大らとの比較論も語っていた。 将来のエース候補・奥川の投球について何か聞けると思い、集まっていた報道陣はガッカリだったが、球団がここまで慎重になるのは、今シーズン中の先発デビューを考えているからだろう。 しかし、「華々しく勝利投手に」ということはなさそうだ。前回のブルペン投球後、嶋は興味深い批評もしていた。 「ダメでも、次にきちんと修正してくる」 この言葉から、田中のルーキーイヤーのようなデビューになるのではないだろうか。 田中は自慢のストレートで「攻めの投球」を披露した。しかし、186イニング3分の1を投げ、与四球68(リーグトップ)、自責点79(同)、本塁打も17本も食らっている。田中の球速はキャンプ初日から楽天メンバーたちが認めていたが、それでも「プロの厳しさ」に泣かされた理由は、メリハリの無さなどストレートに頼りきったピッチングだったからだ。そこから、田中のプロとしての成長も始まったが、奥川は少し違う。 「奥川は変化球の軌道が今日はイマイチだと分かったら、力加減や握り方を少し変えるなどしています」(チーム関係者) 嶋は考えながらピッチング練習をしている奥川の姿勢を褒めたのだ。 もっとも、奥川が田中のルーキーイヤーにマークした11勝(7敗)を超えられるかと言えば、「当時の田中の方が、ストレート、変化球ともに上」(前出・同)とのこと。しかし、こんな声も聞かれた。 「今季のヤクルトの先発ローテーションは、石川、小川、高橋、高梨、原、イノーアと予想されています。キャンプを見て、一番良いボールを投げていたのは、イノーアでした」 投手出身のプロ野球解説者がそう言う。昨季、先発陣で2ケタ勝利に到達した投手は一人もいない。エースの石川雅規は40歳だ。奥川はもちろん、吉田大喜、杉山晃基、大西広樹らの大卒新人投手も使わざるを得ないだろう。 「昨季は最下位でしたが、観客動員数が前年対比微増で、球団経営は黒字でした。ペナントレースの試合数が削減され、無観客となる以上、テレビ視聴者を増やす戦略も考えなければなりません」(スポーツ紙記者) 話題作りで奥川のデビューも前倒しされそうだ。大卒の新人投手たちもそうだが、こうした投手難のチームを考えると、今季のキーマンはやはり捕手の嶋になりそうだ。経験豊富な嶋がブルペンに入り、奥川たちのボールを受けてきたのは、実戦をイメージしてのことだろう。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年02月07日 11時30分
ヤクルト、奥川の炎症は“ブラフ”だった? 他球団も警戒、意味深なキャンプ二軍スタートのワケとは
シーズン途中から先発ローテーションに入っているのではないだろうか。 東京ヤクルトスワローズのドラフト1位ルーキー、奥川恭伸投手が“投球”を再開した。右肘の炎症が1月の新人自主トレ中に見つかり、ノースローでの調整が続けられていた。しかし、2月6日にキャッチボールを再開。他の二軍選手とほぼ同じ練習メニューもこなしていた。 「奥川は投げたくてウズウズしていたみたい。二軍首脳陣がキャッチボールの距離を制限させるなど、ブレーキをかけていました」(スポーツ紙記者) ここまで聞くと、メスを入れたような大怪我を負ったようだが、本当は違った。もちろん、ヤクルトは好投手を何人も故障させてしまった“過去”がある。慎重を期して、ノースロー調整をさせたと見るべきだろう。 「1月15日、球団は念のため、神奈川県下の病院で奥川の右肘を診てもらっています」(前出・同) 前監督の小川淳司GMを始め、複数も球団関係者が「プロで4、5年やっているピッチャーなら、放っておく程度」と話していた。今回の措置は「無理をさせない」のひと言に尽きる。とは言え、ヤクルトがここまで奥川の調整に慎重を期した理由は、将来性を考えただけではなかった。 奥川も先発ローテーションを争う“投手リスト”に名前が入っているからだ。 「昨季のヤクルトで、規定投球イニング数に達したピッチャーは小川泰弘だけ。それも、5勝12敗と負け越しています。弱点の先発投手をどう補っていくかが今季の課題」(プロ野球解説者) 投手力の補強。外国人投手2人を獲得し、さらにドラフトでは2、3、4位で大学生投手を指名している。 「大卒の3人の新人投手は全員一軍スタートとなりました。2位の吉田大喜(22=日体大)は即戦力と評価されています。ただ、国際試合などではセットアッパーを任されてきたので、短いイニングで光るタイプなのかも」(前出・スポーツ紙記者) しかし、他のセ5球団がもっとも恐れているのが、奥川なのだ。奥川の投げるボールの軌道は田中将大に似ている。田中はプロ一年目から一軍マウンドを経験した。奥川を追い掛けた全球団のスカウトは「当時の田中よりも上」と見ており、「田中がプロ一年目から通用したのだから、奥川も」と警戒している。 ノースローの調整が長かった以上、開幕一軍は間に合わないかもしれないが、順調に行けばシーズン中盤には出てくるというのが対戦チームの見解だ。 「二軍スタートとなったことで、むしろブキミ。昨季の日本ハム・吉田輝星のように二軍で登板したら、即一軍という流れも十分に考えられます。吉田が一軍初マウンドで勝利投手になれたのは、対戦チームのデータが少なかったせいもあります。奥川がいきなり出てきたら…」(在京球団スタッフ) 奥川の二軍スタートは右肘の炎症だけが理由ではなかったようだ。「隠す」ためでもあったようだ。肘の炎症が完治するのは、時間の問題。高津監督はこのドライチルーキーを一軍マウンドに上げるタイミングを見計らっているのだろう。甲子園ヒーローが神宮球場のマウンドで躍動する。興味深い光景が見られそうだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年01月20日 11時48分
ヤクルト、トレードで先発補強に動く? ドラ1奥川の右ひじ炎症、元メジャー新コーチが骨格別に緊急調整か
東京ヤクルトスワローズ・奥川恭伸投手(星稜)の育成プランが白紙に戻された。即戦力の可能性も秘めており、「シーズン中盤には一軍マウンド」の声も球団内部から聞こえていたが、右肘の炎症(軽度)が発覚し、新人自主トレでも「ノースロー」の別メニュー調整に陥ってしまった。 「ノックを受けても、捕球だけ。動きそのものは軽快なんで、大事を取っているのは伝わってきますが」(スポーツ紙記者) この奥川を一軍マウンドに立たせることができるのかどうか、その重大な責務を課されたのが、元メジャーリーガーの斎藤隆投手コーチだ。斎藤コーチは故障から這い上がってきた経験もある。奇しくも、奥川が「捕球だけ」のノースロー調整をしていた1月19日、斎藤コーチは「第3回神奈川学童野球指導者セミナー」に講師として招かれ、「怪我防止」と「故障明けの練習」について語っていた。 「斎藤コーチは右ヒジに計4度、メスを入れています。ヒジを故障する怖さはもちろん、なぜ、ヒジを故障してしまうのかについては十分に分かっているはず」(球界関係者) ヤクルトは、どういうわけか、主力投手が故障に見舞われる。歴代エースはシーズンを棒に振った経験があり、16年ドラフト1位で、「超高校級左腕」の呼び声も高かった寺島成輝も肘の故障に見舞われている。才能を持った大型左腕だが、いまだプロ未勝利である。 「ヤクルトは寺島を故障させてしまい、高校卒のピッチャーに関しては、慎重な調整をするようになりました。例えば、プロ一年目は3月中盤まで実戦登板させないとか」(前出・同) 斎藤コーチを招聘したのは、故障の多いチーム状況を変えたかったからだろう。その斎藤コーチは昨秋の就任当初から、こんな言葉を口にしているそうだ。「どういう骨格で、どういう特徴かを知らなければ…」と。 故障を防ぐ万能の方法はない。その投手の骨格に応じ、各々の調整メニューを考えていかなければならないという意味だ。 「斎藤コーチはセミナー後、自身を講師に招いてくれた外科医師と会談しています。奥川のことについて意見を伺ったそうです」(チーム関係者) 日本中が注目する新人投手のケアを任されるなんて、その重圧は並大抵ではない。奥川の一軍デビューが先送りされたとしても、甲子園を沸かせた剛速球が失われないのであれば、ファンも納得するだろう。 「奥川については大事に育てていくと、高津臣吾監督を始め、ヤクルト首脳陣は言っていましたが、内心は1年目からの先発ローテーション入りを期待していたフシも見受けられます。先発タイプの投手を急いで補強することになりそう」(前出・スポーツ紙記者) 奥川に十分なリハビリ期間を与えるためにも、ヤクルトが投手補強のトレードに向けて動き始めることになりそうだ。(スポーツライター・飯山満)
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