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阪神、“次世代エース”西の投入は早すぎる? 一軍合流の裏に深刻な事情、当初の育成方針も狂ったか

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 阪神の「育成力」が問われるだろう。4月28日中日戦、「2019年のドラフト1位投手」の先発が予定されている。西純矢だ。厳密に言えば、未成熟な若武者を先発マウンドに送り込まなければならない状況にある。しかし、彼のポテンシャルの高さを考えれば、低迷するチームに希望を与えてくれるかもしれない。

 「その日、中日の先発投手は高橋宏斗(20年ドラフト1位)で間違いありません」(名古屋在住記者)

 4月25日のことだ。首脳陣から指名を受けた若手投手陣が軽めの練習を行ったが、小川一平の一軍登録抹消も知らされた。「右肘の張り」とのことだが、前回20日のDeNA戦では7回無失点と好投している。伊藤将司、藤浪晋太郎らの新型コロナウイルス感染に伴う代役ではあったが、阪神ナインにも動揺を与えたはずだ。

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 その25日の練習から一軍に加わったのが西だった。

 西は昨季6月以来の一軍マウンドとなる。

 「昨年5月のヤクルト戦でプロ初登板を果たし、見事に勝利しました。6月にもう一度、先発登板のチャンスをもらいましたが、敗れています。一軍に残して実戦の中で育てても良かったんですが、将来のため、二軍にみっちり鍛え上げた方がいいということになったんです」(球界関係者)

 19年ドラフト会議と言えば、佐々木朗希、奥川恭伸が注目を集めていた。

 「阪神は奥川を1位入札し、その抽選に外れた後、西を指名しました。佐々木、奥川は突出していましたが、将来性では他球団も西を高く評価していました」(在阪記者)

 将来性、チームのためにあえて二軍で鍛え直すと選択した以上、28日の登板ではチームの育成力が問われる。5勝20敗1分と苦しむチーム状況を考えると、「内容」だけではなく、「結果」も求められるだろう。

 「西は高校時代から派手なガッツポーズを見せていました。勝てば、低迷するチームの雰囲気も一掃してくれるのでは」(前出・同)

 西が登板するファーム戦を全て見たわけではないが、ガッツポーズは封印していたようだったが…。

 他球団だが、岡山・創志学園高校時代を知るスカウトマンがこう言う。

 「感情の起伏が激しいところもありました。うまくいかないとイラッとし、それが投球にも悪影響を及ぼしていました。精神面でも成長できていれば、きっと…」

 ヤクルトに敗れた23日だった。「13・5」という数字が重くのしかかっていた。この数字は同時点での首位巨人とのゲーム差だが、阪神には13ゲーム差をひっくり返されて優勝を逃した“08年のトラウマ”もある。以来、「13ゲーム差までは逆転可能」とするヘンな目安みたいなものも浸透しており、その圏外に脱落してしまったのである。

 西の先発が決定的となった4月25日時点での巨人とのゲーム差は「12・5」。圏内に復活した。一軍練習日に矢野燿大監督の姿は確認できなかったが、次世代のエース候補を何がなんでも勝たせてやらなければならない。(スポーツライター・飯山満)

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