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ネッシー捕獲に成功!?写真も掲載された1972年のエイプリルフール記事

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画像はイメージです

 未確認生物の代表格と言える、ネス湖のネッシー。
 昨年9月、かねてより現地調査を行っていたニュージーランド・オタゴ大学のニール・ゲメル教授らのチームがネス湖の水中に浮遊するDNAを調べた際、大量のウナギのDNAを検出。ネッシーの正体はウナギである可能性が高いという結論に至ったと発表して、話題になった。
 それ以降もネッシーは目撃され続けているのだが、実は1972年に「ネッシーらしき巨大な生物が捕獲された」という報道が地元スコットランドで報告されていたのだ。

 1972年3月31日の金曜日、ネス湖ほとりに建つホテルの従業員らが湖に浮かぶ巨大なこぶのようなものを発見。連絡を受けた動物園の科学者らがボートで現地に向かい、巨大な生物の死体を引き上げることに成功。翌日には動物園で死体が公開され、新聞で大きく写真付きで報道されるに至った。イギリスはヨークシャー州のフラミンゴパーク動物園で、ここに所属する科学者らが独自に開発した餌を湖に投下したところ、おびき出された個体だったのではないかとみられている。生物の大きさは3.6メートルから5.4メートル、体重は約1.5トンでセイウチとアザラシの中間のようだった、と記事には書かれている。確かに大きさといい、ヒレのある体といい、ネッシーに近い。まさか本当に捕獲に成功してしまったのだろうか。

 だが、当然のことながらこの記事は真っ赤な嘘だった。捕獲されたのが3月31日で、翌日の新聞に掲載されたということで、エイプリルフールのジョーク記事だったのである。しかし、この報道には多くの人が驚かされたようで、実際に専門家が動物園に足を運ぶまでに至っている。

 しかし、ジョーク記事とは言え、記事には捕獲されたネッシーの死体が大きく写っている。この生物の正体は何だったのだろうか。現地に足を運んだ専門家によれば、ネッシーとされた生物はオスのゾウアザラシだったという。スコットランドから離れた南大西洋に生息している生物で、当時は飼育されている事例も少なく、珍しい動物であった。このゾウアザラシはフォークランド諸島で捕獲され、ダドリー動物園に移送されたものの、間をおかずして亡くなってしまったもので、冷凍保存していた死体を加工してネッシーらしく見えるようにしたものだったという。

 後にネタばらしの記事が掲載され、ネッシーの死体はゾウアザラシの標本として公開された後に適切に処分されたそうだ。
(山口敏太郎)

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