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大阪メトロが導入を進める“顔認証改札”さまざまな問題点とは…

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提供:週刊実話

 大阪府内を走る「大阪メトロ」(地下鉄)の一部の駅改札に、見慣れぬ機械が取り付けられている。これは改札を“顔認証改札”に変えるべく、昨年12月10日から大阪メトロの社員を対象に実証実験が進められているものだ。

 同改札のシステムは、利用者が改札を通過時に備え付けのカメラで顔を撮影し、事前登録した顔写真と同じと認識されれば扉が開く。利用者は文字通り“顔パス”で乗車できる。認識までの所要時間は平均約3秒。大阪メトロは「このシステムが普及すれば切符を出し入れする手間が省けますから、障害のある人や、大きな荷物で両手が塞がっている場合でも、入改札がスムーズになります」としている。

 実証実験は、大国町、動物園前、森ノ宮、ドーム前千代崎の4駅で、大阪メトロ社員を対象に実施。ただ、新システムに付き物とはいえ、テスト開始早々にさまざまな問題点が浮上している。まず個人データの登録が複雑で面倒であること。

「顔認証改札導入の狙いは、高齢化社会、さらに今後の観光客増加への対応を狙ったものでしょう。ただ、登録が簡素化されないことには一般には普及しにくいです」(鉄道ライター)

 認証用カメラの精度も問題だ。現時点ではマスクが顔の半分を覆っている場合は、認証されない。さらに登録者の顔写真を用意して、カメラで撮影した場合でも認証されたというから、なりすまし乗車の問題も出てくる。

 大阪メトロはこれらのテスト結果を踏まえ、2025年の大阪万博までには全駅での運用を開始したい考えだ。

「自動改札の運用が始まったのが40年前の大阪万博のときなので、導入時期としてはちょうどいいタイミングになりますね」(元大阪市交通局員)

 とはいえ、システム運用の“見切り発車”だけは勘弁願いたいものである。

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