『タイガー服部レフェリー引退記念大会』
▽19日 東京・後楽園ホール 観衆1,600人(満員)
新日本プロレス後楽園ホール大会4連戦の初戦が19日、『タイガー服部レフェリー引退記念大会』として開催された。
服部レフェリーは、セミファイナルとメインイベントに登場。セミファイナルでは、新日本本隊&CHAOSとバレットクラブの8人タッグを裁き、試合後、服部レフェリーを襲撃しようとした邪道&外道を急所蹴りで一蹴すると、場内は大歓声に包まれ、メインイベントへ。メインではCHAOSのオカダ・カズチカ&石井智宏&後藤洋央紀と、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの内藤哲也&鷹木信悟&SANADAの試合を裁いた。石井とはWJ、新日本と行動をともにした仲。公式試合のラスト3カウントはSANADAが後藤から奪っている。
試合後、ロスインゴ勢とグータッチをすると、オカダがリングに寝て服部レフェリーが3カウントを入れる。棚橋弘至ら本隊とともに、今年1月に引退した獣神サンダー・ライガー氏が放送席からリングインし労うと、ここからがサプライズタイム。一緒にアメリカをサーキットしたザ・グレート・カブキ氏、ジャパンプロレス、新日本、WJで一緒だった馳浩氏、そして長州力氏、さらに武藤敬司まで登場。馳氏と長州氏の古巣・新日本マット登場は久々で、響めきが起こっていた。
話題のツイッターで、服部レフェリーの本名である「正男」と、頻繁につぶやいていた長州氏は「ミスター・トランプ」と言って場内を笑わせ、「正男!長い間お疲れ様でした」とずっと自身と行動をともにしてくれた服部レフェリーを労うと、服部レフェリーは涙を抑えられず。続いて、天龍源一郎氏がビデオメッセージを寄せて、長州氏が全日本プロレスから新日本にUターンする際、亡くなられたジャイアント馬場さんが「残って欲しい」と話していたエピソードを公開。服部レフェリーは「長州を裏切れないよ」とこれを断ったという。最後に引退試合を始め、平成の大一番を裁いたアントニオ猪木氏からもビデオメッセージが寄せられている。
サンキュータイガーコールが送られる中、服部レフェリーは「今日はコロナという不気味なものに負けないで、これだけの人が来られて、本当に感謝しております」と感謝の気持ちを口にした。引退の10カウントゴングの際には、亡くなられた盟友のマサ斎藤さんの写真がビジョンに映し出され、服部レフェリーのプロレス生活にピリオドが打たれた。その後、本隊&CHAOSによる胴上げが5回行われ、レフェリーとしては異例の豪華な引退セレモニーは終了した。
外国人担当として、外国人選手にも愛された服部レフェリー。今後は後輩のレフェリーたちが受け継いで行く。
(どら増田)