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阪神OB・掛布氏、好投の藤浪に「インコースを投げさせて」で賛否 「余計な口を挟むな」解説席からの注文に反発も

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掛布雅之氏

 9日にCSスポーツチャンネル『スカイA』がCS・ユーチューブで生中継した阪神対日本ハムの練習試合に、元阪神で現在はチームの親会社・阪神電鉄が今季新設したポスト「HANSHIN LEGEND TELLER(HLT)」を務めている掛布雅之氏が解説として出演。この日先発マウンドに上がった阪神・藤浪晋太郎について言及した。

 秋・春季キャンプで臨時コーチを務める元中日・山本昌氏の指導の下、直近3年間で8勝という不振からの脱却、具体的には制球難の改善に取り組む藤浪。同戦では2回を投げ四球を2個記録したものの、被安打・失点は共に0だった。

 結果を報じる各メディアの報道では、おおむね「好投」と伝えられているこの日の藤浪。しかし、同戦の中継中には解説の掛布氏がたびたび藤浪に注文をつける場面があった。

 1回表、日本ハムの2番・石井一成への投球中に掛布氏は「バッターからするとボールが見やすい。(だから)そんなに怖さというものを感じることはなくなった」と、藤浪の投球から威圧感が失われていると発言。

 次打者の3番・王柏融への投球中には、怖さがなくなった理由について「腕の振りがすごくコンパクトになっている。コンパクトになると打者はタイミングを合わせやすくなる。投手に長くボールを持たれた方が打者はタイミングを合わせづらいが、今の藤浪はそう長く持っている感じはない」と指摘した。

 また、4番・横尾への投球中には「あとは先発投手としての投球のリズム(が課題)。これはすごく考えなきゃダメ。(野手は)守っていて疲れてしまう」と、投球間隔についても苦言を呈した。

 一方、掛布氏はインコースの使い方についてもコメント。2回表、7番・高浜祐仁への投球中に「(捕手はインコースのサインを)出さなきゃいけないと思う。(この試合での要求は)9割以上アウトコース。(藤浪には)意識してインコースを投げさせてほしい」と阪神バッテリーに注文をつけていた。
 
 掛布氏の一連の発言を受け、ネット上の阪神ファンからは「確かにインコース投げないとシーズンは苦しみそう」、「球速は150キロ台バンバン出てたけど、意外とバットには当てられてたな」といった同調の声が多数寄せられている。

 一方、「3年も不振の投手にあれこれ求めすぎ、まず大事なのは形はどうあれ0点に抑えることだろ」、「それができないからここ数年苦しんだのに、いい加減なことを言わないでほしい」、「投手コーチでも無いのに余計な口を挟むな、この時期からプレッシャーかけてどうするんだ」といった苦言も複数見受けられた。

 直近3年は計8勝にとどまっているものの、その前の4年間では計42勝を挙げ、2015年には最多奪三振(221個)のタイトルも獲得している藤浪。極めて高いポテンシャルを秘めている投手なだけに、掛布氏の要求が高くなるのも致し方ないのかもしれない。

文 / 柴田雅人

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