ネット上では「まだ、この話やっていたのって感じだな」「もうこのネタはお腹いっぱいかも」といった声が聞かれた。確かに、ある世代以上にとっては麻世と、その鬼嫁のアメリカ人妻のカイヤといったキャラクターは、ワイドショーやバラエティ番組で、何度も見てきた光景と言えるだろう。
麻世とカイヤは1990年に結婚。カイヤの知名度を上げたのは、麻世が1993年に起こした不倫騒動である。この釈明会見にカイヤが同席し、「夫を監視する鬼嫁」イメージが定着する。だが、これは麻世のアイデアであったようだ。会見の深刻度を中和させる目的もあったのかもしれない。
ただ、世間はそうとは受け取らず、カイヤは街角で一般人から「旦那を大事にしなさいよ」と余計なお世話とも言える注意を受けることもあったという。
だが、カイヤの鬼嫁キャラはそのまま注目され、1998年には『痛快!知らぬはオトコばかりなり』(フジテレビ系)に出演し、ブレークを果たす。この番組は、著名人を夫に持つ夫人の悩みを聞くバラエティ番組であり、カイヤは麻世夫人の一般人として出演するものの、強烈なキャラクターが話題となり、タレントデビューを果たす。続いて出演した『笑っていいとも!』(同)では、千秋との口喧嘩も話題となった。この時期は、麻世のタレント活動も低迷していたと言え、鬼嫁と恐妻家キャラでうまく双方を支え合っていたように見える。ただこの時点で、双方の夫婦関係は冷え切っていたと言えるだろう。今回の離婚成立を見るに、仲が悪いように見えて実は仲良しといった裏話ではなく、本当に仲が悪かったという、「身も蓋もない」話が露呈しただけの話なのかもしれない。