19年最後の主演連ドラとなった「グランメゾン東京」(TBS系)は、2ケタ視聴率をキープしたままファイナルを迎えた。最終回(12月29日)は、昨年に放送された「日曜劇場ドラマ」枠で最高の視聴率16・4%をマークした(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)。今年初となったフジテレビ系主演SPドラマ「教場」(1月4日、5日)は、それぞれ15・3%、15・0%と合格点。トップクラスの主演俳優として、その座をキープしている。
音楽面でも面目躍如。8日にリリースした初のソロアルバム「Go with the Flow」は、初週売り上げ12・7万枚で、オリコン週間アルバムランキングで初登場1位を獲得。同作のリードトラック「One and Only」は、インターネット動画・GYAO!の新CMに起用。いきものがかり・水野良樹が提供した「NEW START」は、スマートフォン向けアクションRPG「白猫プロジェクト」のCMタイアップだ。
そのCMでは、後輩の嵐・大野智からバトンタッチされて、マクドナルドのCMに出演中。3月6日から全国公開される「映画ドラえもん のび太の新恐竜」に、ゲスト声優として参加することも決定している。
俳優、歌手、声優としてノリに乗っている木村。昭和、平成、令和をまたにかけて“持っている男”としても名高い。俳優キムタクを不動のものとしたのは、96年に放映されたドラマ「ロングバケーション」(フジ系)。平均視聴率29.6%で、フジテレビの月9ドラマ視聴率で歴代3位だ。ちなみに、トップは「HERO」で、2位は「ラブジェネレーション」。フジのドラマは木村なしでは振り返れない。
“ロンバケ”の本番中、木村がミラクルを起こしていたと教えてくれるのはテレビ誌の取材ライターだ。
「婚約者に逃げられて無一文になったモデルの南(山口智子)の荷物から、緑色のスーパーボールを見つけたピアニストの木村さん演じる瀬名。住んでいたマンションの3階の部屋から道路に投げ付けると、跳ね返ってきて手に収まるというシーンがあります。これがなんと、本番が一発OKだったのです」
このシーンの後、山口は「ウッソー!なんでー!」と大はしゃぎするが、ガチの喜びと思えなくもない。ちなみに木村は、テレビ版「HERO」の撮影現場でカメラが回っていないとき、見ないで投げたゴミをゴミ箱に入れてみせる離れ業も見せている。一発的中に俳優・八嶋智人は乙女さながらに「かっこいいー!」と叫んだという。
もはや、“持ちすぎている男”キムタク。スゴすぎるテクニックは令和2年も衰え知らずか。
(伊藤由華)