サマー2000シリーズもいよいよ大詰め。先週の新潟記念が終了した時点ではユメノトビラが14ポイントでトップに立っているが、札幌記念の結果次第では5頭に逆転の余地が残されている。
なかでも、昨年、同ポイントで並びながら上位着順の差でチャンピオンの座と優勝賞金5000万円を逃したエリモハリアー陣営にとっては「今年こそ」(田所秀師)の思いが強い。
7歳になったが、前走の函館記念では7番人気の低評価を覆し、史上3頭目の同一重賞3連覇を達成、力の衰えのないことを示した。前走後は短期放牧でリフレッシュされ、9日に札幌競馬場へ入厩。順調に調整されてきた。
馬インフルエンザで2週スライドしたが、「ずっと乗っていたし、影響はない。前走より良くなっているし、体も張りがあって、ちょうどいい感じ」と谷中厩務員。
ケイコを担当する黛騎手も「函館記念のときはあまりいい状態とは思わなかったんですが、追い切りと前日追いで変わりましたね。人間がどうこうじゃなくて、レースに向けて自分でつくっていく馬。乗った感触はいいし、心配ありませんよ」と太鼓判を押した。
チャンピオンの条件は勝てば文句なしだが、負けてもサンレイジャスパー、サンバレンティン、サクラメガワンダー、アドマイヤモナークに先着して3着以内ならOK。「展開がカギやろね。去年(0秒3差5着)みたいに落ち着くと苦しい。速くなってくれんかな」昨年の雪辱を誓う谷中厩務員の願いは届くか。
【最終追いVTR】札幌のダートコースで黛騎手を背に追われ、6F80秒4、上がり3F37秒4→12秒0。直線追われてからの反応はひと息だったが、もともとケイコは平凡な馬。見た目以上に時計が出ており、馬体もふっくら。体調面に問題はない。