横山由依はAKB48の9期生。チームAには彼女よりも先に加入したメンバーも在籍していることから、今回のキャプテン就任は大抜擢とも見えるが、同期ではもっともはやく正規メンバーに昇格、選抜常連となり、メディア露出も多いメンバーであり、ファンの一部からは、「横山は将来、高橋みなみの後継者として総監督になるメンバー」と見られていたため、決して驚きの人事ではなかったようだ。
ただ、横山が、加入時からずっと“推されメンバー”であったかといえば、決してそうではない。研究生時代は京都から夜行バスで秋葉原まで通っていた彼女だが、当初は研究生が多数出演したコンサートに出演することができないなど、同期の中でも決して恵まれてはいなかった。ダンスも未経験であったことから、本人も、「後ろから3番目の中には入っていた」と語っている。
しかし、劇場支配人から、「レッスンの量は人一倍、物凄い努力家」と評価される彼女は徐々に頭角を現していく。やがて、2010年に同期ではもっともはやく正規メンバーに昇格した。この昇格発表時に、今回、彼女をキャプテンに指名した篠田麻里子は、「AKBの中で高橋みなみの次に尊敬している」との言葉を贈られている。また、AKB48の地方組として、指原莉乃(現・HKT48)、北原里英、大家志津香などと交流が生まれたことも、その後の人気に大きく影響した。
努力で自身の“運”を呼び込んだ横山が今後、どうやってチームA、またAKB48グループを引っ張っていくのか注目だ。
写真:渡辺麻友と横山由依(右)