野党に転落した自民党議員の中には焦燥感が充満しており、無策の自民党執行部に対する不満が依然として燻っている。若手議員うちの何名かは離脱に向けて動いており、参議院選よりも前に自民党から籍を抜き、無所属か、新グループとして選挙戦を戦うという話がまことしやかに流れているのだ。
鳩山政権の失策が続く中、民主党の支持率が落ちているにも関わらず、自民党の支持率も回復せず、国民の政治離れが進んでいる。そのため、自民党を離脱しても単純に民主党に移籍すればよいというわけでもなく、無所属か、新グループの結成で選挙戦を乗り切ろうと計画している地方在住の議員がいるというのだ。
一部の若手議員が有力なタニマチ筋を廻り、新党結成の資金集めに動いているという情報もあり予断を許さない状況だが、資金不足に陥るのは必至であり、新党という形にはならない公算が強い。
一方で、連立政権を揺るがす国民新党や社民党を切りたがっている鳩山グループの側近たちは、自民党からの離脱組の取り込みに掛かっているらしく、民主党・鳩山グループが自民党離脱組と第二次内閣を組閣する可能性もありうる。
もっとも、鳩山グループの動きに警戒感を増す民主党・小沢グループは、自民党の執行部クラスと内密に接触しているという噂も囁かれており、小沢一郎念願の「民主・自民の大連立というカード」を切るのではないかという情報も流れている。今後、民主・鳩山グループと自民離脱組の連携、民主・小沢グループと自民党主流派の連携という二大陣営が対立するという大きなねじれ現象が政界に起こる可能性がありうるのだ。
和田大輔(山口敏太郎事務所)
参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou