問題の場面が訪れたのは前半25分。リバプールFWモハメド・サラーをラモスが体を張って食い止めようとしたが、その際ラモスはサラーの右腕を抱え込みながら転倒。十分な受け身を取ることができなかったサラーは、落下の衝撃で左肩を痛め、結果的には負傷交代という憂き目に遭うことになってしまった。
リーグ戦で32得点(36試合・得点王)、CLでも10得点(13試合・ランキング2位)を記録するなど、今季のリバプールを牽引してきたサラー。そのエースストライカーを大一番で“潰した”形になったラモスのプレーは、世界中で物議を醸している。
そんな中、この一幕にまさかの方面から物言いをつけたのが、サッカーとは関係の無い競技である柔道の団体「ヨーロッパ柔道連盟(EJU)」だ。欧州圏の51か国が加盟しているEJUは、公式ツイッターに「脇固めは危険な技です。なので、柔道においても寝技に移る際に使用することは禁止されています。昨夕のCL決勝でのファウルについて、あなたはどう思いますか?」という内容のツイートを投稿し、その危険性を指摘している。
また、このツイートには問題となっている場面の画像が添付されているのだが、そこには「柔道では腕を極める技は禁じられています。しかし、サッカーにおいては、CLを制するための有効な技です」という皮肉交じりの一文が添えられていた。
柔道の観点から今回の一件に言及したこのツイートは、確認時点で“いいね”が約9500件、“リツイート”が約8500件、そして、コメントが約300件寄せられるなど大きな反響を呼んでいる。このツイートを機に、改めて問題の場面を確認し直した人も多いのかもしれない。
文 / 柴田雅人