同商品を販売しているのはJR秋葉原駅から徒歩5分の「ドラゴンアイス秋葉原店」(千代田区外神田3-15-6)。昨年秋、アイスに代わる冬場の主力商品としてモチを使ったもっふるたんを売り出した。サンドする具材にはハムチーズやツナマヨ、チョコレートやあずき&栗などのデザート系を用意。さらに琵琶湖に大量繁殖して生態系を脅かしているブルーギル駆除のニュースを耳にし、なにかできることはないかと商品化に踏み切った。
同店を運営するオウスの田中博仁代表取締役(34)は「ブルーギルは本来は食用魚なんです。さすがに刺身は無理ですがフライにしたら意外とイケました。予想以上の好評ですし、『ブルーギルって食べられるんだ』と知ってもらえたらうれしいですね」と話す。
仕入れのため琵琶湖の漁師を訪ねたときは「こんなの買うの!?」と驚かれ、商品化にあたっては中華風、ムニエル、南蛮漬けなどあらゆる調理法を試したという。「おかげさまで売れてはいるんですが、もうけを度外視した価格設定なので実際は“持ち出し”なんですよ」と田中氏。ほかのもっふるたんは一律250円だから、2割以上引いたお買い得商品である。
実際に食べてみると、淡泊なブルーギルのフライとレタスが酸味の効いたたっぷりの特製マヨネーズソースとマッチしていた。なによりモチとの相性が絶妙で日本人の舌になじむ。人気の秘密は話題性ばかりじゃなさそうだ。