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「“りゅうのすけ”に会いに行く」加古川殺人事件 21歳容疑者との奇妙な関係

 “加古川女性殺人事件”に被害者と容疑者2人の奇妙な関係を印象付けるメモが残されていた。
 「私に何かあったら疑って欲しい人物がいる」
 「加古川の“りゅうのすけ”に会いに行く」
 これは昨年12月6日に行方不明となり、2月12日に兵庫県に流れる加古川の中洲で惨殺死体で見つかった大阪府吹田市のアルバイト店員、大山真白さん(20)が死の直前、自室に残したメモだ。その“りゅうのすけ”こそ、同月18日に大山さんに対する殺人容疑で兵庫県警に逮捕された礒野和晃容疑者(21)だった。

 2人は奇妙な関係にある。大山さんは神戸市内の声優専門学校を昨年3月に卒業後、吹田市の芸能事務所のタレント養成所でアニメ声優を目指し、レッスンを受けていた。
 「一人暮らしだった彼女の自宅マンションには、当時の交際相手や男友達が2〜3人出入りしていた。仕送りと牛丼店のアルバイトで貯金をしていたようですが、一方で彼らに金を貸していたようなのです。中には10万円単位で貸す場合もあり、その取り立て役として、知人が“りゅうのすけ”を紹介してくれたと聞いています」(周辺関係者)

 普段から友人などに自分を“りゅうのすけ”と呼ばせていた礒野容疑者は、少年時代からワルぶりを発揮していたという。
 「加古川の小中学校で野球と剣道をやっていたこともあり、腕っぷしが強く乱暴者でした。中学の時には教室で庖丁を振り回したり、友人の妹にノコギリを振りかざして追い回し騒動になったこともある。そのうち不登校になり、定時制高校もすぐ辞め、バイクばかり乗り回していましたよ」(中学の同級生)

 '13年3月からは食料品店でアルバイトとして働き始めた礒野容疑者。同店社長によれば、「多少やんちゃなところはあるが不満もあまり言わず働いてくれ、無断欠勤もなかった」と言う。
 「大山さんから借金の取り立てを頼まれた礒野容疑者は張り切って交渉に当たり、返済の約束を取り付けた。ところが、その中にいた人物から、大山さんにとっては人に触れられたくない交友関係の話を聞かされたようなのです。そこで一転、礒野容疑者は大山さんを脅しにかかった。昨年12月、大山さんが100万円を預金口座から下ろし、礒野容疑者に渡しているのは、そういう事情からです」(別の周辺関係者)

 礒野容疑者は、「取立てをすれば報酬をもらえることになっていた」という趣旨の話をしていて、警察は2人の間に報酬をめぐるトラブルがなかったかなどを調べるとともに、引き続き加古川の捜索を行い凶器のハンマーや遺留品の発見を急いでいる。
 大山さんが覚悟して礒野容疑者と会った当日、どんなやり取りがあったのか。全容解明が急がれる。

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