記事によると同書は、「日本で生活するうえで抱える不平不満は世界共通のものなのか」という疑問を解くため、若林が2年前に3泊5日でキューバを訪れた際のことを綴った紀行本。
日本旅行作家協会の下重暁子会長は、「ピュアな視点、ものの考え方が高評価の対象となった。新鮮さと将来性を重視した結果」と選考理由を明かしたという。
また、審査員の1人である椎名誠氏が選考の際に、「純文学」と絶賛したのだとか。下重会長は「お笑いの世界でも大活躍の著者が、文筆家としてさらに飛躍することを期待したい」と語ったというのだ。
「ネットでは、受賞を祝福する声があがり、『泣ける』という声も多数。多くの読者を泣かせた理由は、16年4月、闘病の末に亡くなった父親についての思いをつづっているから。一部メディアのインタビューで若林は父親の死について触れるが、葛藤したことを明かしていた」(出版関係者)
若林は、オードリーではネタ作りを担当。13年公開の映画「ひまわりと子犬の7日間」に出演し、日本アカデミー賞話題賞俳優部門を受賞するなど多才ぶりを発揮していた。
「どうしても目立ってしまうのは相方の春日俊彰で、若林はそのことを周囲に愚痴ってしまうこともあった。しかし、今回の受賞で大いに注目を浴びることになりそうだ」(芸能記者)
芸能界では、お笑いコンビ・ピースの又吉直樹が「火花」で芥川賞を受賞し、一躍脚光を浴びた。
書き続けていれば若林も、さらなる大きな賞を獲得することもありそうだ。