11月20日深夜の放送回で、パラオ共和国で20歳の女性タレントが、プールに入りながらシャンパンを飲む場面が登場。パラオでは、飲酒は21歳以上と定められており、20歳は違法となる。視聴者からの指摘を受け、番組はホームページでおわび文を掲載し、今後の放送打ち切りを発表した。
スタッフの確認不足から生じたミスとはいえ、番組打ち切りに至るほどの事態かと疑問が残るのは確かだろう。
「『恋神アプリ』は、今年10月にはじまったばかりの番組でした。初対面の男女が『恋神アプリ』をダウンロードして、72時間の間に恋愛感情が生じるかを観察する番組です。同局が得意とする『あいのり』や『テラスハウス』に連なる、恋愛バラエティの最新作として期待されただけに打ち切りは残念ですね。ただ、この番組は全国ネットではないローカルセールス枠です。ネットセールス枠の場合は、スポンサーへの謝罪、ネット局への通達など調整が必要なため、これほど早期の打ち切りはできないでしょう」(業界関係者)
番組はフジテレビ独自の判断で、打ち切りに至ったのだろう。なぜ、これほど“即断”が下されたのか。そこには番組内容が持っている将来性も考慮されているようだ。
「この番組は、テレビ放送とともに、フジテレビオンデマンドやTVerでネット配信されていました。さらに、企画のツールとしてスマホのアプリを使うなど、ネットや通信を積極的に活用していました。テレビ不況の現在にあって、この分野は将来的な成長や利益が見込める数少ないジャンルです。そのため、むやみに問題を起こしたくないフジテレビの本音が見え隠れしますね」(前出・同)
『恋神アプリ』はフジテレビ制作といっても、実質的には下請けの制作会社主導で作られている。今回の即断打ち切りは「トカゲのしっぽ切り」と同様であろう。