人の生き血を啜る。考えるだけで吐き気を催す異常な欲求を満たすために都内某所で定期的にイベントを開いているサークルがある。あえてサークル名は伏せておくが「私たちはドラキュラの末裔」と自ら称する若い男女が十数人。繁華街の片隅にあるバーを貸切り、狂気の宴を繰り広げているという。我々NMR編集部ではこの狂気のサークルが催すイベントに実際に参加したことがある3人の女性の接触に成功した。まずは彼女たちの衝撃の体験談を聞こう。
まずはキリリとした瞳が印象的なMさん(26)。彼女は3年前からほぼ毎回イベントに参加し自ら率先して血液を口から体内に摂取している。
「このサークルに参加する前にインターネットの掲示板で知り合った3人の人たちで集まって血を飲んでいました。そんな小さなグループが集まってこのサークルができたんです。やっぱり自分の血を飲んでもしょうがない。若い男の子の血が私は好きです。ただ、サークルのルールで自分の血を飲んだ人の血は飲まない事になっています」なんとも具体的なコメントに衝撃を受ける編集部だが、Kさん(21)の証言はさらに狂気を増している。「生理が来たころから満月が近づくと血が飲みたくて飲みたくてしょうがなくなるんです。一回のイベントで飲む血の量は300mlくらい。100mlを3回に分けて飲みます。血は注射器で採取し、間に強いお酒を飲みながら朝までかけてそれだけの量を飲みます。血を飲んだ後のSEXは最高に素晴らしいです」
また、最近知人の男性に誘われこの会に参加したY(20)さんは「一番最初にサークルに参加した時には入会の儀式があり自分がドラキュラの末裔であることを誓わされます。まずはサークルの男性から首に噛み付かれます。そしてその後、小さなグラスに入った血を一気に飲まされます。飲んですぐは気持ちが悪いのですが他人の血が自分の体に染み渡ってゆく感覚はまるで新しい自分に生まれ変わるみたいな感覚」
3人とも自分のしている行為に悔恨の情はまったくない。むしろサークルを語るときの目は血液を飲んでいる時の光悦感を思い出してか目が少し虚ろになるほどだった。
おなじみNMRのご意見番柳タカシ氏に話を聞く。
「実は人の血を愛飲する団体はアメリカに多数存在し時に行き過ぎた行為が事件となりマスコミをにぎわしています。日本ではそれこそ少数の奇特な人間の集まりだったのですがインターネットの出現が彼らの距離を縮めました。彼らはまるで新興宗教のように自分たちの行いを儀式化し血を飲む行為を最も神聖な行為と考えています。ただ、ある一部の研究では血を飲むという欲求は性的リビドーの一種だと断言する研究者もいます」
アメリカで血飲はアブノーマルな行為として比較的多くの人が知っているという。柳氏の話によるとそれらのサークルには若い男女が集まり血を飲み体を合わせる。つまり無軌道な性の宴も同時に行われているのだ。
「最近ではアメリカでもそれらの団体は非常に問題視されています。HIVです。血を飲むと言う行為はもちろん、血液を採取する時に使う針を使いまわししたり、不特定多数の人間と性交をしていれば危険な病気が蔓延する事は目に見えていますから…ちなみに日本では資格のない人間が針を使うことも基本的には違法行為。一刻も早くそのようなイベントは中止にすべきです」
柳氏の指摘通りこの団体には多くの問題がありそうだ。私たちはそのサークルに場所を提供し自身も血液を愛飲するとされるマダムXへの接触を試みたが、一切ノーコメント。日本に上陸した「バンパイアクライシス」の真相に近づく事はできなかった。
しかし、私たちのすぐとなりで「ドラキュラもどき」が血に飢えている事は確かなようだ。NMRでは今後もこの最も危険な遊戯を徹底的に調査してゆく。