とりあえず、有名グルメを紹介しよう。(笑)
あまりに朝早く到着してしまった向きには、神保町駅A7出口すぐの老舗喫茶『さぼうる』のイチゴ生ジュースはいかが。どちらかと言えば、完璧な接客の給仕の人たちに囲まれ、夜10時を過ぎても安心して仕事の人などとビールが飲めるというレトロな店、というイメージだが、朝食営業もなかなかのものだ。名物のチーズドッグをつけてもとろーり大満足。
それから昼食は、神田古書センタービル内2Fの欧風カレー『ボンディ』へ。各階の店舗は少し様変わりしてしまい若干さびしくなったが、この店の隠れ家風の空気感は健在である。カレーの前にいきなりごろっとジャガイモがまるごと出てくるので小食の人は手をつけないほうがいいだろう。定番のビーフカレーの味は文句なし。この地ゆかりの直木賞作家である逢坂剛氏も、「猛烈にうまい」と評している。ただアイスティーは頼む価値がないが。(たまたまかもしれません)
というわけで、リアルにほめたりけなしたりしながら、とりあえずカレー屋を紹介していこう。ボンディからだと、ビルに近い交差点を挟んではす向かいに、『共栄堂』。お試しメニューとしては、ポークカレーなどいかがか。圧力釜で煮込んだような豚肉がうれしい。また、10月からの期間限定の焼きりんごは極めて素朴な味わいである。店の雰囲気としては、駅ナカ・地下に階段で降りていくレストラン、といった素朴なイメージだろうか…。
すずらん通りの『キッチン南海』の黒いカレーも個性的でまあ、うまい。何せコストパフォーマンスがよいので、たまに恋しくなる味だ。
共栄堂近くの老舗である『ビヤホール ランチョン』は、豆チリソース煮込みやカツサンドなどとともに、安心してうまいビールが飲める。ここも雰囲気はかなり素朴。このランチョンは一人でビール片手に靖国通りを見下ろしながら買った本を開く…なんて用途にも使えそうだ。紹介した店は全部一箇所に固まっていて、いずれも駅A7出口からほとんど歩く必要がない。
一度は行ってみたい超メジャー店、と絞ってもとても紹介しきれないグルメタウンの顔も、古書市のもうひとつの楽しみ方だろうか。