人見知りを心配した母親や小学校の先生の薦めで児童合唱団に入り、児童劇団を経て1949年に山本嘉次郎監督・『風の子』で子役としてデビューを果たす。
その後も順調に舞台やTVドラマで顔出しをしていたが、ラジオドラマの仕事に触れ、声だけで役を演じる面白さに気付いたという。そんな時、有名なプロデューサーに「アテレコ(声優)なんてしょせんは裏街道。女優たるもの表街道を歩かなくてはだめだ」と言われ、「裏街道で結構。だったら、裏街道なんていわれないように頑張ろう」と決心し、それ以降はアテレコのほうに力を入れていったという逸話がある。この「裏街道」という言葉がなかったら中途半端な役者になっていたかもしれないので、大変感謝していると述懐している。
声優としての代表作は、1973年『エースをねらえ!』竜崎麗香役、1978年『銀河鉄道999』メーテル役、2012年『宇宙兄弟』金子・シャロン役、OVA・劇場版『火の鳥』シリーズの火の鳥役など、高貴で神秘的な役柄が目立つ。その一方で、特撮映画1984年『ウルトラマン物語』、2006年特撮番組『ウルトラマンメビウス』ウルトラの母役、1992年『お〜い!竜馬』坂本幸役、『らんま1/2 熱闘編』早乙女のどか役、1996年劇場版『X -エックス-』司狼斗織役、『サクラ大戦』シリーズでは真宮寺若菜役を演じるなど、メインキャラクターの母親役を多数演じている。また、1984年『風の谷のナウシカ』、1997年『もののけ姫』の予告編ナレーションも担当している。
洋画の吹き替えも多数演じており、『ローマの休日』、『マイフェアレディ』で知られるオードリー・ヘプバーンや、『愛と哀しみの果て』などでお馴染みのメリル・ストリープの吹き替えの常連である。
「声優」を役者としての基本ができていなければ意味がないという見解を持つが、既述の通り、池田はアテレコの黎明期から活躍する役者の中で、珍しく「声優」を“職業”として捉えていた数少ない人物である。