会見の場には、ほかの仕事で欠席したジャルジャル(マネージャーが代理)を除く全7組がズラリ。全国ネットの地上波で漫才を披露したことがほぼないコンビから、レギュラー番組を多数抱える売れっ子までが、喜色満面で並び立った。
今大会唯一の男女コンビとなるメイプル超合金は、サンミュージック所属で、結成わずか3年。金髪のカズレーザー、体重130?の超巨漢・安藤なつは、過去の受賞歴はゼロ。メジャー舞台に立つのも初めてだ。カズレーザーは、「遊ぶ金欲しさでがんばってます」とリラックス。安藤は、優勝賞金で「引っ越したい」と語った。
昨年、無名ながらも『THE MANZAI 2014』ファイナリストに名を連ねた馬鹿よ貴方はは、2年連続でメジャーコンテストに躍り出た。恩師にあたるビートたけしはふたりを初めて見たとき、「キリスト(平井“ファラオ”光)と普通の人(新道竜巳)か!」とツッコんだという、貴重な逸話を持つ。
地元・関西では賞レースで好実績を残してきたスーパーマラドーナと、昨年の“THE MANZAI”で決勝舞台を踏んだ和牛は、上方漫才の次代を担う本格派。予測不能な展開が魅力のジャルジャル、“M-1”(10年)と“THE MANZAI”(11年&13年)の両メジャーコンテストでファイナリストになった銀シャリの牙城を、どのように切り崩すかが注目される。
今大会でもっとも有名なハライチは、唯一3大会連続で“M-1”ファイナリストを名乗る。これまでの“ノリボケ漫才”を封印しての新機軸で勝負に出る。澤部佑は、「今いちばん幸せです。これからバチバチになるので、今死ぬのがいちばんいい」と本音をポロリ。岩井勇気は、「中学校の卒業文集に“M-1優勝”と書いてました」と言うほど、大会にかける想いは熱い。
そんなハライチと反して、“M-1”にはちょうど10年ぶりの凱旋となるタイムマシーン3号は、「ヤラセかってぐらいウケた」(関太)ことで好感触をつかんでいた。山本浩司は、「ファイナリストで売れてないのは僕らと変ホ長調(アマチュア)ぐらい」と笑わせた。
さぁ、役者はそろった−−。決勝戦はABC・テレビ朝日系にて12月6日(日)、18時半より生放送される。(伊藤雅奈子)