ランニングブームで、最近はどのメーカーもランニングシューズには力を入れています。プロの選手が履くシューズから、ビギナー向けシューズまで何十種類もあります。ランニングする時は、なぜランニングシューズが必要か? なぜ、スニーカーではいけないのか? こんなご質問をよく受けます。スニーカーでダメということはありませんが、ランニングするなら間違いなくランニングシューズのほうが走りやすいですし、ケガのリスクはかなり減ります。
ランニングシューズは前に進むことだけを考えて作られているので体重移動がしやすく出来ています。また、ランニングシューズの方が断然クッション性があり足には優しいのです。ランニングシューズは、適度に衝撃を吸収しながらも反発力を推進力に変えていくように科学的に作られています。
シューズに対して、私はいつもこう考えています。
「速く走れて、ケガをしないなら裸足でもいい。でもそれが出来ないからシューズを履く。」
言い換えれば、速く走れて、怪我をしないならどんなシューズでもいいんです。
みなさんがシューズを買う時に、速く走りたいのか、ケガをしないためなのかを考えて下さい。
ビギナーの方なら大体の方がケガをしたくないと答えるはずです。ケガをしたくない場合は、やはりクッション性を重視したシューズを選ぶべきでしょう。クッション性があるシューズは、重いイメージがありますが最近は素材がよくなり、ソールなどが厚く出来ていても軽くなっています。
色や形で気に入ったのがあれば、必ず両足試し履きをして下さい。その時のポイントは、(1)当る箇所がないか、確認することと、(2)つま先に1cm余裕を持たせたサイズを選ぶことです。
革靴などのようにピッタリのサイズの物でランニングすると爪を痛めます。
同じクッショニングモデルでも、ニュートラルとオーバープロネーションの2つのタイプがあります。ニュートラルは理想的な足の運びする人のことで、足のブレがありません。オーバープロネーションは踵の外側から地面に接地し、内側に足首が倒れこんでしまう現象です。体重の重い人や、O脚気味の人、1本のライン上を走る人に多くみられます。足首やふくらはぎの内側を痛めやすいのです。オーバープロネーション対応シューズは、内側に固い素材を使い倒れこみを防ぎます。
個人差がありますので、知識を頭に入れ、スポーツ店でアドバイスを受けることをおすすめします。信頼のおけるショップをみつけるのも重要な事です。
【Air Run TOKYO】監修・ランニングアカデミー
次回は、いよいよ『ランニングフォーム』
写真:【Air Run TOKYO】代表田中正直(元日清食品陸上競技部)