3月末のテレビ討論番組で二人は、国民の前で大喧嘩。組閣当初から二人の仲を心配する声も少なくなかった。「もともと、亀井氏と菅首相では、政治スタンスが違いすぎます。いずれは亀井氏を排除したい方向だった菅首相からすれば、自ら辞めてくれるなど願ったり叶ったりの状況かも」(全国紙政治部記者)。ただ、亀井氏は組閣当初、菅氏に歩み寄る姿勢を見せている。「菅首相が決まった後、亀井氏は朝のワイドショーに生出演して、過去に菅氏と朝まで語りあったエピソードを披露しています。決して仲が悪いわけではないことをアピールしたわけですね。ただ、郵政改革法案は国民新党結党以来の悲願、これを断念されては、大臣をつとめている意味がなくなります」(全国紙政治部記者)。
しかし、今まで多くの政局を経験している亀井氏。そう簡単に引くわけではないという。「亀井氏が辞任ということで、国民新党は民主党と距離が離れたという印象を与えますが、 国民新党の松下忠洋経済産業副大臣と長谷川憲正総務政務官は留任します。連立は維持されているわけです。よって参院選で民主党が勝てば、与党の勝利ということで再び大臣へ復帰。負ければ、“すでに我々は民主党政権から離れている”と新しい政権と手を組むことも可能。菅氏の思惑以上に亀井氏のほうがしたたかということかもしれません」(永田町関係者)。
大臣を辞任するとはいえ、今後の亀井氏の動向には目が離せない。