同選手は新日本プロレス2・20仙台大会に出場するため、仙台に滞在。酒を飲んでタクシーでホテルに帰ろうとしたが、宿泊先が分からなくなり、なかなか到着しないことに腹を立て運転手と口論。運転手が110番通報するため、車を降りたところ、運転席に移りタクシーを数10メートル運転。20日午前2時頃、仙台市青葉区中央の路上で、駆けつけた警察官に窃盗容疑で逮捕された。NOSAWA論外は無免許だった。同選手は「運転はしたが、盗んではいない」と容疑を否認しているという。
NOSAWA論外は以前、全日本プロレスの昨年4・4後楽園大会を無断欠場した前歴がある。同団体から公式な欠場理由の発表はなかったが、深酒による寝坊が原因ともいわれている。その後、レギュラーだった同団体からはスポット参戦に切り替えられ、出場機会が減っていた。新日本には1・26千葉大会から参戦したばかりで、小島聡(フリー)、TAKAみちのく(K-DOJO)らと小島軍を結成していた。
団体イメージを考慮して、新日本も全日本も当面はNOSAWA論外の起用を見合わせることが濃厚。逮捕を受けて、3・1後楽園に参戦予定であったドラゴンゲートが早々に、出場取消を発表。せっかくつかんだメジャー団体でのチャンスも、酒が原因で潰すことになってしまった。
自らがリーダー的役割を担っているユニット、東京愚連隊の自主興行が4・1新宿で開催される予定だが、場合によっては大幅なカード変更などが生じる可能性もある。
リング上で悪いことをしても、リングを降りれば一社会人としての常識が求められる。酒を飲むなとはいわないが、人様に迷惑をかけるのは、それこそ“論外”。彼には猛省を促したい。
(ジャーナリスト/落合一郎)