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巨人・原監督の慢心に球界OBが喝

 巨人・原辰徳監督の秘蔵っ子・大田泰示に対する発言が波紋を呼んでいる。12、13日のソフトバンクとの交流戦最終戦(福岡ドーム)で、東海大相模の可愛い後輩、プロ入り2年目の大田を先発起用したが、期待を裏切り6打数ノーヒット。試合後に「誰がああいう打撃を教えたのかと思うほど間違った方向」と、大田の打撃フォームを痛烈に批判したのだ。

 が、球界OBからこの原発言に関し、「一軍の監督が二軍の監督、コーチを批判してどうするんだ。何を考えているのか」と喝が飛んだ。その通りだろう。「誰がああいう打撃を教えたのかと思うほど間違った方向」と言えば、岡崎二軍監督、岸川、荒井二軍打撃コーチ批判としか受け取れない。
 二軍ではリーグトップの13本塁打を打っているのだから、名指し同然の批判をされた二軍首脳はたまらないだろう。今の打撃フォームでは二軍で打てても、一軍では通用しないというのならば、二軍首脳に直接言えばいいことだし、外部に向かって口にすることではない。
 「昨年、WBCで世界一の強運ぶりを発揮、その勢いでリーグ3連覇、7年ぶりの日本一を達成して何か大監督になったような慢心があるのではないか。V9監督の川上さんもコーチ陣には厳しくて、よく一、二軍コーチの入れ替えをしたが、絶対に外部に向かっては余計な発言はしなかった」。前出の球界OBは、こう言い切り、慢心・原監督を一刀両断する。
 ポスト松井の期待がかかる大田に関しては、入団時から球団首脳、原監督の方針は迷走を続けている。当時ヤンキースの松井(現エンゼルス)の巨人時代の背番号『55』を与え、「もう巨人には戻るなということか」と松井サイドを激怒させ、大あわて。ヤンキースとの契約最終年に、阪神が「日本に戻るならば、ヒザに優しい天然芝の素晴らしい甲子園でプレーを」と、松井に熱烈ラブコール。後れを取った巨人・滝鼻オーナーは「日本球界へ復帰するのなら、ぜひ巨人に戻って欲しい。背番号55は大田に預けてあるだけ」という、とんでもない迷走発言をしている。

 育成方法に関しても一貫性がない。「原監督と新たに3年契約したのは、その間に大田を巨人の4番に育てろということだよ」と渡辺球団会長が発言。3年間かけてじっくり英才教育の方針かと思えば、「3年間で出てくればいいという意味ではない。1年、1年が勝負だ。1年目から勝負しないといけない」と、滝鼻オーナーが方向転換発言。1年目の昨年の宮崎キャンプでも急きょいきなり一軍スタートになっている。しかも、いきなり原監督が打撃改造しておかしくなり、結局、二軍落ちしている。
 今回の交流戦最後のソフトバンク戦での一軍初スタメン起用も、原監督の渡辺球団会長、滝鼻オーナーへの懸命な自己アピールが見え隠れする。交流戦優勝の大本命にあげられながら、優勝どころか、上位6チームはすべてパ球団に占められ、5割がやっとの7位。「巨人が強いのではなくて、弱いセ・リーグと、狭い東京ドームでの粗製濫造の本塁打のおかげ。広いパ・リーグ球場では4勝8敗だからね」と、球界関係者から酷評されても反論の余地はない結果だ。交流戦で赤っ恥をかかされた原監督とすれば、最後の最後で大田の先発起用を成功させ、最低限の面目を保とうとしたのだろう。が、これまた裏目どころか、波紋を呼ぶ大誤算。交流戦は転落の第一歩、原監督から強運を奪う最悪の結果になるのか。

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