もはやマツリダゴッホの代名詞ともなった早めに抜け出してからのロングスパート。前走・札幌記念でも(5)(4)(4)(1)のレース通過順が示す通り、自分の形に持ち込んだ。しかし、ゴール前でタスカータソルテの差し脚に屈し、クビ差2着に敗れた。
「みんな札幌記念の敗因が知りたいんだろう?もう終わったことじゃない(笑)」と国枝師は煙に巻いたが、有馬のように弾け切れなかった原因を挙げるとするなら馬体の細化だ。
馬体重は昨年の天皇賞・春以来となる470キロ台。前々走の日経賞に比べると、18キロも減っていた。古馬になってから挙げた4勝がいずれも480キロ以上だったこと思えば、やはり、本調子には遠いデキだったのだろう。
ただ、毎年、この時季から上昇カーブを描くタイプ。指揮官も「こっちに帰ってきてからは精神的に落ち着いている。昨年より(馬体の)戻りが早く、前走から10キロくらいは増えているんじゃないか。ここからグングンと良くなるはずだよ」と、“ここからが本番”とでもいいたげな口ぶりだ。
事実、昨年もここを勝って、有馬記念を制した。今秋予定する天皇賞・秋→ジャパンC→有馬記念の王道路線に気分良く向かうためにも、連覇を達成してひとまず溜飲を下げたいところだ。