原発の是非に賛否両論が入り乱れる昨今、元々熱心な清志郎ファンだった斉藤和義が、自身のヒット曲「ずっと好きだった」の歌詞を反原発の内容に替えてYouTubeにアップした「ずっとウソだった」が、世界中から注目されている。もっとも本人がアップしたものではなく、プライベートで撮影したセルフパロディソングが何者かによってアップされたという事だが、一度ネットにあげられた反原発ソングは、レコード会社の申告で何度削除されても、繰り返しユーザーたちによってあげられ、圧倒的な支持を受けている。
本来芸能界では、反原発をカミングアウトすると仕事を干されるという慣例があるのだが、続々と有名人が反原発を表明している。作家の伊集院静は、発売中の『フライデー』(講談社)で東電に対する怒りをあらわにしている。
他にも、俳優のいしだ壱成が子供の頃に母親と一緒に原発反対の運動に参加した体験を、オフィシャルブログ『Arrivals』3月4日の日記でカミングアウトしており、機動隊員の冷たい目や、口汚い言葉で罵られた体験をリアルなタッチで綴っている。いしだ壱成の記事の一週間後に東日本大震災が発生しており、一躍反原発のシンボルに祭り上げられてしまった。
また、最近ネットユーザーから熱い支持を受けているのが、俳優の山本太郎である。山本は、
「反対。って言うと、芸能界で仕事干されるんです、御存知でした? でも言ってやります」
「原発発言やリツイートはCHECKされ必ず仕事干される、お前がその事に触れられぬ事は皆判ってくれる。二週以上前から母は僕に釘をさし続けた。日雇い労働役者稼業明日から干されてどう生きてく? だからって黙ってテロ国家日本の片棒担げぬ。親不孝許せ、日曜高円寺行くのも許してチョ」
という発言をツイッター上で連発。芸能界を干されるのも覚悟という決意を表明している。この反原発という輪が今後も広がっていくのか、注目される。