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アンダーソン監督の最新作『ザ・マスター』が3月22日新宿バルト9ほかで公開

 『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』から5年、ポール・トーマス・アンダーソン監督最新作『ザ・マスター』が3月22日(金)からTOHOシネマズ シャンテ、新宿バルト9ほかで公開される。

 同作は第69回ヴェネチア映画祭にて銀獅子賞・優秀男優賞(ホアキン・フェニックス&フィリップ・シーモア・ホフマンW受賞)・国際批評家連盟賞という4冠を達成。先日、発表された本年度アカデミー賞でも主演男優賞・助演男優賞・助演女優賞と、キャスト3名が主要3部門にそろってノミネートを果たした。

 惜しくもゴールデングローブ賞・アカデミー賞では作品賞・監督賞へのノミネートには入らなかったものの、その落選が論争となってしまうほど注目を浴び、1月のゴールデングローブ賞で監督賞を受賞した『アルゴ』のベン・アフレックは、壇上の受賞スピーチでアンダーソン監督の名前を出し、賛辞と感謝を送った。

 日本公開を控えた同作、監督が監督を褒めるという現象が起こり、改めてPTA監督の手腕が証明された格好だ。

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■崔洋一(映画監督)
 映画史に残るべき異形の美に満ちた作品だ。冒頭の海のシーンからすでに私は心を奪われた。アカデミー賞が作品賞と監督賞をノミネートから外したのは嫉妬と世俗へのつまらない「配慮」に過ぎない。ポール・トーマス・アンダーソン、誰が何を言おうともあなたは勝利者だ。そして、素晴らしき同伴者たるホアキン・フェニックス、フィリップ・シーモア・ホフマン、エイミー・アダムスに敬意を表し祝福を送る。

■行定勲(映画監督)
 スタインベックの原作をオーソン・ウェルズが撮ったような観たことのない風格がこの映画にはある。ポール・トーマス・アンダーソンの映画に対する本気度に度肝を抜かれた。映画を見終わった後、随分遠くまで連れて来られた気分になった。帰り道もわからない。迷子になってしまいそうだ。いったい、彼は何がきっかけでここに辿り着いたのか知りたい。なぜなら、すべてに於いて完璧だからだ。

■園子温(映画監督)
 魂、魂、魂、魂。あと100 回! 映画は魂なんだ。小細工も映画的な気遣いも、ここにはない。本気でぶつかり、本気の演出、本気の芝居。芸術なんてこのさい、どうでもいい。これが、映画。魂で生きる事に気づかない人間は、魂の映画にも気づかない。

■中島哲也(映画監督)
 人間の美点を美しく謳い上げる監督や、人間の汚点をとことん描ききる監督はたくさんいます。でも、人間の汚点を描き、それを美しい映画に仕上げる監督はめったにいません。ポール・トーマス・アンダーソン、あなたは僕より年下ですが、僕はあなたを、父のように尊敬しています。

■大森立嗣(映画監督)
 オレとタメの傑作番長PTAが、ただひたすら俳優を、しかもホアキンとフィリップを撮ってる映画。スゲーに決まってるだろ。

■豊田利晃(映画監督)
 俺も次回作は70ミリで撮るぞ。

■前田哲(映画監督)
 すごい強烈なボディブロー。狂った男たちが狂おしいほどにセクシー!

■吉田大八(映画監督)
 ホアキン・フェニックス、超絶。いっそ見なかったことにして忘れたいレベル。でもほんと、長生きしてください。

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