嵐は今年が、結成20周年アニバーサリー。現在は、日本人アーティスト初となる全50公演オール5大ドームのツアー真っ最中だ。20年の大みそかで、グループ活動をいったん停止する5人。目下、思い出と友情を育んでいると言えよう。
振り返れば、嵐には日テレによってバラエティスキルを高めた歴史がある。初めて単独のレギュラー番組を抱えたのは、日テレ。CDデビューのおよそ2年後の01年、深夜枠で始まった『真夜中の嵐』だ。
以降は、『Cの嵐!』、『Dの嵐!』、『Gの嵐!』と改題しながら続き、『嵐の宿題くん』がシリーズ最終作。10年に終了すると、その直後のクールから現在の『嵐にしやがれ』がスタート。勇躍ゴールデンタイムに進出した。
嵐が国民的アイドルと呼ばれるに至る階段は、日テレとともに駆け上がったといっても過言ではない。にもかかわらず、屈辱的な体験をさせられたメンバーがいる。二宮和也だ。
「髪の毛を切りに行こうと1人で都内を歩いていると、『すいません』と声をかけられたそうです。すでに嵐としてテレビに出まくっていたので、『バレた……』と思って振り返ると、番組スタッフ。街頭インタビューでした(笑)。日テレの『1億人の大質問!? 笑ってコラえて!』で、所ジョージさんの番組。ニノは声を出すとバレるかもしれないと思い、そのまま歩き続けたそうです」(テレビ誌のライター)
通り過ぎたあとも、番組スタッフは二宮だと気づいていない様子だったという。元来、タレントオーラをかき消すのは大の得意。小兵で猫背であることも、その場の雰囲気に瞬時になじめる要因と言えよう。
対して、しっかり街頭インタビューを受けた嵐のメンバーもいる。櫻井翔だ。マイクを向けてきたのは、ジャニーズ事務所の大先輩であるTOKIO・城島茂。都内でもおしゃれ人間が多いことで知られる自由が丘で、声をかけられ、素直に応じているのだ。当時はまだジャニーズJr.。城島は、事務所の後輩であると知らずにマイクを向けたようだ。
街に溶け込んでいるつもりでも、引き寄せる何かがあるのか。さすが、嵐だ。
(伊藤由華)