足裏にはたくさんのつぼがあって、マッサージはとても有効。では、実際にどんな健康効果が得られるのか、看護師の大木アンヌさんに具体的な効果をお聞きしました。
■足つぼの痛みの原因は老廃物
「足つぼをマッサージしたとき、かなり痛がる人もいれば、なかには平然としている人もいます。また、部分によって痛みを感じたり感じなかったりします。痛みは、そのつぼの部分に老廃物がたまり固まってしまっているために生じます。足裏のつぼは体の各部位と繋がっていて、痛みが生じる部分は疲労が蓄積していることを示しています。ですからそのコリのある箇所をもみほぐすことで、修復を促します」
■足は第二の心臓
「足は血液を押し上げて全身へと巡らせる働きがあるため、“第二の心臓”とも呼ばれています。足裏をマッサージすることで、血液の循環を促し、体を健康な状態に保つことができます。足裏だけでなく、ふくらはぎも同時にマッサージするとさらに効果はアップします。運動ももちろん有効です。激しい運動でなく、ウォーキング程度でも、足裏が刺激されますし、運動効果によって血行促進にもつながります」
■全体重をバランスよく支えるために
「足裏は全体重を支える部分でもあります。もしどちらかの足に問題があり、体重が偏ってしまうようなことがあれば、それは全身のバランスを崩すことになります。スポーツ選手など、微妙なバランス感覚を必要とする人にとっては致命的な症状ともなりかねません。イチロー選手が子どものころ、父親に毎日のようにマッサージを受けていたのは有名な話です。今でも足裏へのマッサージを重要視していると聞きます。イチロー選手が怪我をあまりしないのは、そうした要素も少なからず関係していると言えるでしょう」
足裏のマッサージにはリラックス効果を促す作用もあり、精神面でのメリットも得られるそうです。
イチロー選手が大打者に成長したのは、幼少期の足裏マッサージによる肉体的な効果とともに、父親から受けた愛情による精神的な効果も大きいのでしょう。お子さんがいる方は足裏マッサージをしてあげると、将来の成功につながるかもしれません。
【取材協力】大木アンヌ
ルーマニア人ハーフの看護師。家庭や恋人同士で使える簡単な医療の知識を少しでも伝えていくため、ライターとしても活動中。