当時働いていたホステスさえ知る事がなかった嘘について、今日はいくつか皆様にお話ししたいと思います。
キャバクラでホステスから「私も何か飲んでもいいですか?」と聞かれる事はありませんか? そこで黒服が持ってくる飲み物は、ジュースである場合が多いです。
しかし、お客様には“これはお酒だ”と嘘をついてホステスにジュースを提供するのです。理由はホステスが酔い過ぎてしまうのを防ぐためですが、何故お客様にはお酒だと嘘をつくのでしょうか?
「一緒にお酒を飲みに来ているのだから、自分と同じ様にホステスにもお酒を飲んでもらいたいと思っているお客様がたくさんいるよ、けど、お酒の強いホステスも少なくなっているし、酔いすぎるとまともな仕事できないからね、ジュースジュース!」
と黒服は言いました。
そして、勤務していた当時、私が一番気になっていた事は税金です。私のお店は手渡しだったので、会社で発行されるような明細はなく税金がいくら引かれているのかを正確に知る事ができませんでした。
毎回税金がいくら引かれているのかを自分で計算して確認していたのですが、なんとなく余分に取られているのではないかとずっと不信に思っていました。
当時はそのことについて怖くて聞けなかったのですが、黒服に聞いてみると
「あぁ、余分に引いてるよ。もしものために」
「!?」
もしもって何でしょうか? ただ単純にお店側がホステスを騙しているだけではないのでしょうか? 何故そんな事をするのかを聞いてみると
「まぁ、積立みたいなもんだよ。前借(給料日前にお金をお店から借りること)をするホステスもたくさんいたし、毎月本人から少しずつ税金として大目に引いておいて、借りたいと言ってきたらそこから出すんだよ」
との答えがありました。なるほどそういうことか、と思ってしまいそうでした。
しかし“その積立、返金されてませんけど”と思い「私、前借してないし、積立使ってないから返してよ」と言ってみると
「無理だよ、使われなかったらお店の経費になるからさ」
とあっさり。それは積立でもなんでもなくて、ただのお店の経費ですね。
この様に、お店側はお客様だけでなくホステスにも嘘をついてる怖いところなのです。
ライター:西田ひより(竹内レイから改名)
1986年生まれ 愛知県在住
元キャバクラ嬢の経験を生かした恋愛テクニックが得意
http://ameblo.jp/rei-takeuchi/